東北大学の研究グループ、小型無人航空機を利用した緊急通信網構築の実現性を実証

宇宙 テクノロジー
東北大の研究チーム「無人航空機による応急通信網構築の実現性を実証」
東北大の研究チーム「無人航空機による応急通信網構築の実現性を実証」 全 6 枚 拡大写真

東北大学大学院情報科学研究科の加藤寧教授、西山大樹准教授ら研究グループは、直接通信が不可能な距離にある地上の2地点間を、小型無人航空機を複数台利用し、空中に構築した通信ネットワークでつなぎ、双方向でメールを送受信することに成功した。

【画像全6枚】

研究グループは、東日本大震災クラスの大規模災害が発生した直後、広大なエリアに点在する、膨大な被災者から、迅速、効率的に情報収集することを可能にする技術として、スマートフォンと機動性の高い無人航空機によって構成する情報通信ネットワークを構想し、その実現を目指して研究開発している。

今回、スマートフォンと無人航空機による応急通信ネットワーク構築の実現性を検証した。小型無人航空機の一種であるマルチコプター(自律飛行可能)を東北大学青葉山キャンパス(宮城県仙台市)上空に飛行させて実験を実施した。

実験では、市販のスマホに標準搭載されているWi-Fi機能を利用し、地上のスマホと上空のマルチコプターの間で直接通信できた。また、直接通信することができない距離にあるマルチコプター同士を、飛行経路を適切に制御することで、Wi-Fiによるマルチコプター同士の送受信に成功した。

マルチコプターの移動そのものを情報の運搬に利用することで、情報の伝達可能エリアを拡大する実験では、約700メートルの運搬に成功した。

今回の実験の結果、スマホと無人航空機によって構築されるネットワーク実現性を実証することに成功したとしている。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ライバルはアルファード? メルセデスベンツの最高級ミニバンが日本初公開!…ジャパンモビリティショー2025
  2. インフィニティは最上位SUV『QX80』にGT-Rエンジン移植、1000馬力超「R-Spec」発表へ…SEMA 2025
  3. カローラクロスと立場が逆転、だからこそ生まれた「斬新セダン」のデザイン…ジャパンモビリティショー2025
  4. トヨタ『ランクル60』に最新V6ツインターボ移植、「ターボトレイルクルーザー」発表へ…SEMA 2025
  5. 三菱自動車、国内販売は5期連続増 2025年4~9月期実績
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る