【フォード フィエスタ 燃費チェック】カタログ超え、リッター18.9kmも…市街地&高速

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フォードフィエスタで燃費計測にチャレンジ。高速では18.9km/リットルとJC08モードカタログ燃費の17.7km/リットルを大きく超えた
フォードフィエスタで燃費計測にチャレンジ。高速では18.9km/リットルとJC08モードカタログ燃費の17.7km/リットルを大きく超えた 全 16 枚 拡大写真

フォードジャパンが2月に発売した新型『フィエスタ』は、欧州で2012年のベストセラーに輝いた実力派コンパクトカーの一台。日本においても「予想以上の売れ行き」(同社広報)で、サイズや設定色などから女性人気も高いという。その人気を支えるのが、1リットルターボエンジン「エコブースト」による軽快な走りと燃費性能だ。

日本に導入されるのは、直列3気筒1リットル・エコブーストエンジンにツインクラッチ式の6速パワーシフトが組み合わされたモデル。小排気量で最高出力100ps、最大トルク17.3kgmを発揮、自然吸気の1.6リットルエンジンに匹敵するパワーを持ちながら、17.7km/リットル(JC08モード)の低燃費を実現しているのが特徴だ。

フォードが投入した最新の環境テクノロジーの性能はいかほどか? 市街地、高速道路、さらにロングドライブと、様々なシーンでテストドライブを実施。2日間にわたって、そのパフォーマンスと実燃費を検証した。今回は、クルマの基礎体力とも言える、市街地と高速道路の燃費レポートをお届けする。

基本的なエコドライブで平均燃費を計測する

市街地ステージとしてランナーにおなじみの皇居を1周するコース、中高速ステージとして首都高都心環状線をベースとしたコースの1周、それぞれ3回コースを走って平均燃費を出してみた。

走行方法は基本的なエコドライブを実践。法定速度を遵守し、交通の流れに乗り、極端な低速走行などはせず、クルマの特性にあった運転を心掛けた。

発進時は、ブレーキを離してすぐにアクセルを踏み込むのではなく、クリープ現象を使ってからふんわりとアクセルを踏んでいく。周りの流れに合わせるようアクセル開度を決めたら、後は車に任せて巡航速度まで加速。減速時は、信号が赤に変わる、先行車が詰まっているなど、減速が求められそうな状況を予測できたら、早めにアクセルをオフにして燃料カットをうまく活用する。

エコドライブと聞くとノロノロと走るイメージを持たれがちだが、フィエスタの低速からのトルクフルな走りを活かして、ダラダラと加速せず、なるべく早めに巡航速度まで加速する方法をチョイス。減速時の速度調節は、なるべくアクセルでおこない、急減速を避ける様に心掛けた。

市街地ステージは皇居一周で13.1km/リットル

皇居一周の距離はおおよそ5kmで、ランナーなら20~30分かかる距離。自動車も歩道にそって一周することが可能で、山手線でいうところの内回りで走ると10分もかからない。道路はアップダウンもあって平坦路ではなく、途中だいたい2~3回の信号停止がある。平均すると40~50km/hあたりで流れている印象だ。

当日の道路状況は渋滞はなく、雨が小降りに降っていて路面はややウェット。1回目が13.9km/リットル(メーター表示:7.2リットル/100km)、2回目が12.5km/リットル、3回目が13.1km/リットル。3回の平均で13.1km/リットルとなった。

ちなみにフィエスタの燃費計は欧州表記の「リットル/100km」で表示される。上記の数字は日本式の「km/リットル」に変換した数字だ。

フィエスタは、スタート時にエンジン回転数が2000回転くらいまでスッと上がってしまうが、トントンとシフトアップしていきすぐに1500回転くらいに落ち着く。一旦、巡航速度に入れば、再加速の時ちょっとしたアクセルの入力に対しても、粘り強いトルクのおかげかシフトダウンすることなく加速していくのが心強い。アイドリングストップがあればまだまだ燃費を伸ばせそうだ。

首都高は平均18.9km/リットルでカタログ燃費超え

続いてテストをしたのが、首都高速道路都心環状線をベースとした中高速コース。東京駅地下駐車場にある首都高の入り口を起点に、浜崎橋JCT、六本木と走り、神田橋を過ぎた先で八重洲線を使ってショートカットするコース、山手線でいう外回りで走った。

コース一周はおおよそ13km、地下駐車場からスタートするのでかなりのアップダウンがある。テスト日は平日の昼間であったが渋滞は少なく、交通の流れは平均して50~60km/hといったところ。

走行中の印象は、一旦巡航状態となれば首都高にあるわりとキツめの上り勾配でもシフトダウンすることなく、速度によって5速、6速をキープし続ける粘り強さがあった。再加速する場合でもアクセルを深く踏み込む必要もなく、流れに合わせて走らせられるトルクの強さが印象に残った。

粘り強い走りの要因は、やはりエンジン特性にある。エンジン内部のフリクションが低減される3気筒化は、4気筒エンジンと比べると1気筒あたり排気量が大きいためトルクを稼ぎやすい。実際にフィエスタは内径×行程71.9×81.9mmのロングストローク型エンジンで、最大トルク170Nmを1400~4000回転でキープするため、扱いやすさにつながっている。

フィエスタまかせのエコドライブによる首都高コースの燃費は、1回目が18.9km/リットル、2回目が18.8km/リットル、3回目が19.2km/リットルと、いずれもJC08モード燃費の17.7km/リットルを超えた。一定速度で走行できる高速道は比較的良い燃費を出しやすい傾向だが、3回の平均で18.9km/リットル、カタログ燃費達成率107%という記録は、優秀な数字といえるだろう。

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