2014年3月14日、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在中のJAXA 若田光一宇宙飛行士は、3月9日のISSコマンダー就任後の軌道上記者会見を行った。5月まで5人のクルーとと共に、「和の心で最大のアウトプットを得られるように」チームワークを作っていくとあいさつした。
地球の軌道上、高度400キロメートル付近を周回する国際宇宙ステーションから、コマンダー就任後5日めの様子を述べた若田宇宙飛行士。コマンダー任務が加わったとはいっても、通常の業務から大きく変わったことはないという。現在はソユーズ宇宙船で3人の宇宙飛行士が地球へ帰還し、新たなクルーが到着するまで、ISSはいつもの6名ではなく3名が滞在している。やや静かなISSで「寂しい感じ」ではあるものの淡々と任務をこなしていると述べた。
今月26日には、カザフスタン・バイコヌール宇宙基地から打ち上げられるソユーズ宇宙船で3名の宇宙飛行士がISSに到着する。ISS滞在が初めてとなるクルーもおり、着替えの場所など生活面でも困らないように迎える準備をしているとのことだ。コマンダーとして、新たなクルーを迎えるために、現在のISSクルーの睡眠時間を調整して準備作業を割り当てる役割が発生しているという。
これからISSで行われるミッションには、3月16日に打ち上げ予定のISS補給船、ドラゴン運用3号機がある。18日に到着予定の補給船に対し、若田宇宙飛行士はロボットアームで捕獲する役割を担う。「カナダのロボットアーム、『カナダアーム2』で捕獲する予定です。ロボットアームの操作訓練を行い、ドラゴン補給船制御パネルの機能確認を行いました。18日の到着にむけて着実に訓練を行っているところです」と述べた。