国土交通省は、インドネシア籍トレーラーによるシンガポール国内走行の実証実験を実施した。
ASEAN海上貿易で、こうした実証事業は初めての試みで、ASEAN域内の連結性の向上による物流ネットワークの強化に寄与するため実施したもの。
国交省物流部門は、日本の質の高い物流システムをアジアに展開することで、アジア物流圏全体の物流の質を高め、アジアの経済成長に貢献することを目指している。2013年度は、シンガポール・インドネシア(ジャカルタ)間でRORO船を活用した海陸一貫輸送システムの実証事業を実施している。
この一環として同区間でトライアル輸送を実施したもの。この輸送では、2月下旬にシンガポール籍トレーラーによるジャカルタ市内の走行を実施したのに続いて、今回、インドネシア籍トレーラーによるシンガポール国内走行を実施した。インドネシア籍トレーラーに積載したコンテナ貨物をRORO船でジャカルタからシンガポールに輸送し、インドネシア籍トレーラーのままでシンガポール国内の倉庫までコンテナ貨物を配送した。ASEAN海上貿易で、このような実証事業は初めての試み。
トライアル輸送は、インドネシア、シンガポールの両運輸省や税関当局から積極的な理解と協力を受けて実現した。
国交省では今後も、日本の質の高い物流システムをアジアに展開し、アジア圏全体で物流の質の向上を図っていく方針。