【マクラーレン 650S 発売】“ジャークさ”をアルゴリズムから導き出す

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マクラーレン・650Sクーペ
マクラーレン・650Sクーペ 全 8 枚 拡大写真

マクラーレン『650S』の開発目標は“ドライバーエクスペリエンス”、クルマ全体の統一感や、クルマとドライバーの一体感だ。

ドライバーエクスペリエンスを開発目標にした理由について、マクラーレン・オートモーティブ最高技術責任者(CTO)のカルロ・デラ・カーサ氏は、「過去の反省から、この開発目標にしたわけではない」とする。

カルロ氏は、「マクラーレン自身が経験をどんどん積み重ねてきており、例えば『12C』はジャーナリストからも世界で最も素晴らしいクルマの1台だと称賛されている」という。さらに、「3000人を超える我々のユーザーが何を最も望んでいるのかを、常に理解する取り組みを行っている」と話す。

「(それらユーザーが望み)我々が目指しているものは、そのクルマに乗ることで、エキサイティングでスリリングな経験が出来ると同時に、静かで上質なドライビングも可能ということだ」とカルロ氏。

それを踏まえ650Sでは、「加速をする際も、単にアクセルペダルを踏み込んで直線的な加速度にするのではなく、ジャークさを計算し対応している」という。

このジャークさとは何か。わかりやすい例としてカルロ氏はステアリング操作を挙げる。「例えばドライバーが交差点を曲がるとき、ステアリングホイールを何回転させるかを考えることはせず、曲がる角度に合わせて切り込んでいくだろう。つまり1秒間にドライバーはどのくらいステアリングを回転させるかを把握することが重要で、これが、ドライバーの動きに対応できるジャークなクルマを作るということ」と説明。

「マクラーレンはジャークさに対応するアルゴリズムを作ることで、クルマとドライバーの一体感を目指しているのだ」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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