グラフェン・ナノケムのマレーシア子会社、プラチナム・ナノケムがスコミ・エナジー・サービシズ子会社のスコミ・オイルツールズと合弁事業を行うことで合意したと発表した。
プラチナム・ナノケムとスコミ・オイルツールズが折半出資する合弁事業では、ナノテクノロジーを利用した基礎化学品などの特殊化学品を生産し、商業利用する。
グラフェン・ナノケムは英国のAIM上場企業。プラチナム・ナノケムとスコミ・オイルツールズは合弁で年間4万5,000トンの化学品生産プラントおよび3万トンのグラフェン・ナノマテリアルを生産することのできるプラントを建設する予定だ。プラントは2016年初頭までに完成する見込み。
ナノ炭素材料であるグラフェンはダイアモンドよりも強度があり、銅よりも導電性が高く、羽毛よりも軽量でゴム同様の柔軟性があるとされ、幅広い分野での活用に向けて研究・開発が進められている。今回の合弁事業で、プラチナムの持つ専門技術や製造プロセスを活かし、スコミの既存の石油・ガス(O&G)産業の顧客向けの製品販売が可能と見込まれている。
合弁事業の設備投資額は8,000万リンギ。第1期では、掘削流体と化学品を生産し、石油増進回収(EOR)やシェールガスの生産事業向けの製品開発を行う。第2期では、EOR向け製品やプロパントの生産を進める。
スコミは、世界で660億リンギ相当とされるO&G市場での事業強化をすることが可能となると見られている。