日本海事協会、最低推進出力暫定ガイドラインの適合性を確認するソフトを配布

船舶 企業動向
日本海事協会、「最低推進出力暫定ガイドライン」への適合を確認するためのソフトを配布(参考画像)
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日本海事協会は、MARPOL条約ANNEX VIで要求される、荒天下における操船性を維持するための「最低推進出力暫定ガイドライン」への適合を確認するためのソフト「PrimeShip-GREEN/MinPower」を配布すると発表した。

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また、EEDI(エナジー・エフィエンシー・デザイン・インデックス)計算に必要となる、海上公試での速力試験結果を解析、平水中の速力を算出するソフト「PrimeShip-GREEN/PSTAVer.2」のベータ版を合わせてリリースした。

EEDI規制値への適合が要求される船舶は、荒天下における操船性を維持するため、「最低推進出力暫定ガイドライン」に沿って、一定以上の推進出力が要求される。このため、EEDI認証用として最低推進出力を評価するためのソフトウェアを開発した。

この最低推進出力の評価には、船の線図情報をもとに波浪中の抵抗増加量を算出する必要があるが、設計初期段階で線図が確定していないなど、評価が難しいケースがある。

今回、船の主要目など基本的な情報のみから簡易的に抵抗増加量を推定する算式を開発した上でソフトに組み込むことで、設計者がより簡易に最低推進出力の評価を行えるツールとした。

また、EEDIの計算では、無風・平水中の速力を求めるため、速力試験の結果を種々の外乱などの補正が認められている。同協会では、IMO EEDI認証ガイドラインで認められた補正方法である、ISO15016:2002に準拠した速力試験解析を簡単に実施可能とするため、「PrimeShip-GREEN/PSTA Ver.1」を昨年リリースした。今回、ISO15016の改正作業が進み、改正案のドラフトが作成されたことから、改正へのスムーズな業界の対応をサポートするため、ドラフトに従って計算が可能なベータ版としてVer.2をリリースした。

ソフトは、EEDI認証を受けられる造船所向けに、無償で配布する。

《レスポンス編集部》

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