日本海事協会、造船材料として神戸製鋼などが開発した「すみ肉用溶接材料」を認定

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日本海事協会は、神戸製鋼所製「MX-200F」を、すみ肉用溶接材料として新たに認定した。

新しい溶接材料MX-200Fは、日本海事協会の「業界要望による共同研究」スキームを通じて、日本海事協会、神戸製鋼、新来島どっくによる研究成果をベースとして開発された。

MX-200Fは、従来のすみ肉用溶接材料では実現が困難な、1回の溶接操作(1パス)で8mm程度の大脚長溶接と良好な溶接ビード外観形状とを両立させた。

IACS共通構造規則(CSR)による船体構造部材の板厚増加に伴って、部材によっては必要溶接脚長が1パス施工の6mmから2パス施工の8mmに増加している。これにより、溶接施工工数の増大が懸念されており、加えてIMO塗装性能基準(PSPC)による規定膜厚を確保するため、すみ肉溶接ビードの止端部形状の改善も望まれている。

神戸製鋼などは、日本海事協会の「業界要望による共同研究」スキームを通じて、溶接ビード形状と塗装膜厚との関連性を研究した。研究成果を基に、溶接材料MX-200Fが、1パス8mm程度の大脚長溶接で良好なビード外観形状が得られるすみ肉用溶接材料として新たに開発された。

共同研究完了後、MX-200Fは、日本海事協会の鋼船規則に規定する試験に合格、認定を取得した。溶接材料を適用することにより、溶接施工能率の改善や塗装品質の向上が見込まれる。

《レスポンス編集部》

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