【INDYCAR 第3戦】ハンターレイ&ホンダ今季初優勝…琢磨13位も次の“高実績舞台”に意欲

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アラバマでは決勝13位だった佐藤琢磨。写真:Honda(予選日)
アラバマでは決勝13位だった佐藤琢磨。写真:Honda(予選日) 全 8 枚 拡大写真

現地27日、米アラバマ州のバーバー・モータースポーツパークにて開催されたインディカー・シリーズ第3戦決勝で、ライアン・ハンターレイが今季初優勝を飾った。ホンダエンジンにとっても今季初勝利。佐藤琢磨は13位だった。

1周2.3マイルの常設ロードコースを舞台に行なわれる「Hondaインディ・グランプリ・オブ・アラバマ」だが、強い雨によってスタートが大幅に遅れ、当初90周の予定が実質1時間40分というタイムレース方式に変更されての開戦に。全車レインタイヤでの発進から、燃費、アクシデント処理によるフルコースコーション(全車スロー走行)への対応といった通常の戦略要素はもちろん、路面状況の変化によるドライタイヤへの変更時期やペース変動による残りレース距離の読みまでも含んだ、いつも以上に複雑な判断を各陣営が強いられるレース展開となった。

序盤、レースを引っ張ったのはポールスタートのウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)。しかし、パワーはレース開始20分過ぎ頃にコースオフを喫してしまい、ここでハンターレイ(#28 Andretti Autosport/ホンダ)がパワーを逆転して首位に立つ。その後ハンターレイはほぼ完全にレースを支配して、今季初優勝を飾った。彼が所属するアンドレッティ陣営は今季からエンジンをホンダに変更しており、これがホンダにとってのシーズン初勝利にもなった。

自身2年ぶりの王座奪還を目指すハンターレイは、まず「ホンダエンジンでHondaインディ・グランプリ・オブ・アラバマのビクトリーレーンに乗り入れることができるなんて、こんなに嬉しいことはない」と喜びを語り、前戦ロングビーチではアクシデントによって勝機を逃していただけに、「本当ならロングビーチでも最高の結果が得られていたはずだった。だから、早く次のレースを戦いたいと考えていたよ。そして今日、我々は勝利をつかむことができた」と続けた。「今日のマシンはまるで夢のような速さを備えていた。最高のマシンを私に与えてくれたチームには、いくら感謝をしてもしきれない」と、ゴール後は満足感たっぷりの様子のハンターレイであった。

2位はハンターレイの僚友マルコ・アンドレッティ(#25)で、ホンダ1-2。シボレー勢最上位は3位のスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing)だった。4位はシモン・パジェノー(#77 Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)。パワーは最終的に5位だったが、ポイントリーダーの座は守っている(ハンターレイを18点リード)。

琢磨(#14 A.J. Foyt Racing/ホンダ)は1周目に前方のアクシデントの余波を受けるかたちでスピン、最後尾まで下がるも、予選順位よりひとつ上の13位までポジションを回復してゴールした。中盤にも他車との交錯でスピンを喫するなどしたが、「終盤はいいペースを保って走り続けられ、2台をパスした。でも、そこで時間切れ。厳しいレースだったけど、ゴールまでマシンを運べたことは嬉しく感じている」とレースを振り返った。

5月はいよいよ“インディ500月間”となるが、そのなかで次戦第4戦はインディアナポリスのロードコースでのレースとなる。04年に当地でのF1アメリカGPで3位表彰台を獲得した経験をもつ琢磨は、「F1時代とは少し違ったコースレイアウトだけど、とても楽しみにしている。ぜひとも好結果を残したい」と、意欲を燃やしている。

インディカーの第4戦決勝は現地時間5月10日の予定。そして第5戦、シリーズ最大イベントのインディ500は同25日が決勝となる。

《遠藤俊幸》

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