JAXA、新石垣空港での将来型着陸誘導システムの評価実験に「飛翔」で参加

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新石垣空港で実施されたGAST-D評価実験に、JAXAの実験用航空機「飛翔」が参加
新石垣空港で実施されたGAST-D評価実験に、JAXAの実験用航空機「飛翔」が参加 全 3 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、新石垣空港で実施された将来型着陸誘導システム「GAST-D」の評価実験に、実験用航空機「飛翔」が参加したと発表した。

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今回の実験は、電子航法研究所(ENRI)と同時に行うもので、JAXAからは「飛翔」、ENRIからは昨年運用を開始したばかりの「よつば」が参加した。

地上型衛星航法補強システム「GBAS」は、GPS衛星と地上からのGBAS補強信号を航空機に搭載したGBAS機上装置で受信することで、多くの空港で使用されている計器着陸システム(ILS)と同等か、より高い精度の誘導を可能とするシステム。悪天候で視界が悪い場合でも安全に着陸できる。

ENRIが開発して新石垣空港に設置した「GAST-D」研究用装置は、国際基準策定が進められつつあるGBASの中でも特に高精度なカテゴリーIIIに分類されるもの。

プロジェクトでは、航空機を空港の滑走路へ精密に着陸誘導するため、衛星航法装置とINS(慣性航法装置)を組み合わせ、航空機の位置情報の信頼性を上げる高精度衛星航法技術の研究を行っており、今回の試験は、この一環として、衛星航法の信頼性を妨げる電離圏プラズマバブルの影響を評価した。

GPS衛星から送られる信号は、高度90~1000キロメートルにある電離圏の状態に大きく影響を受ける。赤道を挟んだ低~中緯度の電離圏では、プラズマバブルと呼ばれる現象が春や秋の夜間に発生することがあるため、石垣島周辺で試験を行った。

プラズマバブルは、電離圏で局所的に電子密度が減少する現象で、泡状の構造を持っていることからプラズマバブルと名付けられている。プラズマバブルが発生すると、プラズマバブルを通過したGPS信号の振幅や、位相に急激な変動が起きてしまうため、GPSを利用した航法に深刻な障害を与えることがある。

「飛翔」と「よつば」は、プラズマバブル発生の可能性が高まり始める夜20時~21時頃に、新石垣空港を離陸した。

《レスポンス編集部》

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