プロヴァンサルな装いのホンダブースに特別なN-WGN登場…第16回国際バラとガーデニングショウ

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チョークペイントで欧風にメイキングされたホンダブース
チョークペイントで欧風にメイキングされたホンダブース 全 22 枚 拡大写真

5月10日、西武ドームで開幕した日本最大のガーデニング見本市、「国際バラとガーデニングショウ」。主催者展示のひとつ、ユ・メ・ミ ファクトリーの手による「プロヴァンスの庭」の向かいにあるホンダブースに、恒例のドレスアップモデルがお目見えした。

今年のベースモデルは軽自動車の『N-WGN』。フロントグリル、フューエルリッド、ボディにフランスのゴブラン織りを思わせるバラ柄をあしらったトールペイント風のデカールを貼り付け、可愛らしさを演出している。

毎年、主催者展示のテーマに合わせたガーデンを出展しているホンダ。今年はユ・メ・ミ ファクトリーと同じく、南仏プロヴァンスをイメージしたカラーリングと植栽でガーデニングの魅力をアピール。建物の塗装やカントリー雑貨をアンティークのプロフェッショナルである伊藤司朗氏、庭のデザインをガーデニングカウンセラーの岡井路子氏が手がけた。

建物のつや消し塗装には、最近日本で正規輸入が始まったばかりのチョークペイントが使用された。イギリスの女性エンジニア、アニー・スローン氏が考案した、下処理なしで直に木材に塗装することでチョーキーな仕上げとなる塗料で、風合いはまさに南欧の作業小屋的。庭はショウのテーマであるバラをはじめ、プロヴァンスでは植え込みの定番で、葉はハーブとしても活用できるナスターチウム、ミニトマト、紫の花をつけたチャイブ(小ネギ)など、色とりどり。

今日、退職した人が都会を離れて地方に移り住むケースが増えている。そこでよくテーマに上がるのが趣味の農芸なのだが、労力的に結構大変なこと、生活パターンが単調になりがちなことから、イメージとのギャップに悩む人も多い。岡井氏は、田舎暮らしを楽しくするにはガーデニングの発想が重要だと語る。

「実業としての農業と趣味のガーデニングの違いのひとつに、色彩があります。ガーデニングは好きな花、好きな作物を植えることができるので、土色と緑色だけでなく、様々なワンポイントの差し色が入る。自分で景観をデザインし、それを家族や友達と楽しむことができるのが大きな魅力なんです。また、食材のなかには値段が高かったり、なかなか手に入らないというものが結構ありますよね。そういうのは自分で育てちゃえばいい。栽培規模も自分の家族や友人が食べるぶんくらい。それが楽しいんですよ」(岡井氏)。

会場に植栽として持ち込んだミニトマトを食べさせてもらったが、樹上完熟のものをその場で収穫した実の味は、スーパーで売られているものとはまるで違う濃厚な甘味があり、欧州でトマトが果物扱いされる理由が実感された。また、普通は葉の部分を使うチャイブの花びらも振る舞ってもらったが、こちらもまるでガーリックのような風味。そういえば葱坊主を漬物にすると美味しかったんだなと、第一級過疎地で育った自分の幼少時の記憶が脳裏に甦るような思いであった。

「チャイブの花などはこれだけ素晴らしい風味があるのに、マーケットではほとんど手に入らない。欧州の高級料理店では、このような珍しい食材を使った料理を自慢にしていることも多い。それを日々の暮らしの中で自分で育てられてしまう。そんな魅力を多くの人に知ってほしいと思っています」(岡井氏)

今年のバラとガーデニングショウの会場にはこのほか、モナコ大使館の許可を受けてガーデニングデザイナーの吉谷桂子氏が再現した「グレイス・ケリーの庭」、翻訳者・村岡花子氏へのオマージュを込めてアトリエ朴の有福創氏が制作した「赤毛のアンの庭」など、魅力的な庭が多数出展されている。また、メインテーマのバラの新作の数々、山梨県のハイジの村やピーターラビットマーケットなどのグッズ販売と、コンテンツはよりどりみどり。バラ、ガーデニングに興味のある人にとっては、まさに見逃せないイベントだ。会期は16日まで。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

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