【ホンダ CB400 試乗】400の超定番モデル、進化のキモはどこだ…和歌山利宏

モーターサイクル 新型車
ホンダ CB400 スーパーボルドール(和歌山利宏)
ホンダ CB400 スーパーボルドール(和歌山利宏) 全 14 枚 拡大写真

『CB400 スーパーフォア(SF)』は、1992年に初代型が登場し、国内向きの中型免許対応のベーシックネイキッドとして、長きに渡って人気を博し、多くの人に支持されてきた。言わば、中免定番モデルである。

以前は他の国産メーカーから多くの競合車が出揃っていたが、2000年過ぎから日本の騒音排ガス規制への対処が厳しくなる中、このSFは生き残ってきたのだ。

今日までモデルチェンジを繰り返し、ニーズにも対応してきた400SFだが、最初の大きな転機は1999年型で訪れている。回転数に応じ、稼動バルブ数を2から4バルブに切り替えるVTECを採用、フレームも新設計してハンドリングを高次元化。さらに第3世代となる2008年型では、キャブレターに代わり電子制御燃料噴射装置を採用、車体もエンジン搭載位置やフレームの剛性バランスを見直し、カウル付きの『400SB(スーパーボルドール)』も追加されてきた。

そして、最新の2014年型400SF/SBには、さらなる改良が加えられた。フレンドリーで快適ながらスポーティ、気負わず何にでも使えるといった持ち味に磨きが掛けられているのである。

シート高755mmは足着き性も抜群で取っ付きが良く、新型はハンドル位置が10mm手前になり、7mm高くなっている。それは言われなければ気が付かないほどながら、自然でより快適になっていることは確かだ。

走り出して受けるフィーリングは、長きに渡って親まれてきたSF以外の何物でもない。でも、すべてが洗練され、上質化されている。

スロットルレスポンスが優しいだけでなく、ダイレクト感もほどよく加わり、車体もそれにバランスするように応答性が良く、スポーティなのだ。サイドカバーの変更で吸気系が影響を受けレスポンスが向上、フレームもシートレールが補強され、優れた剛性バランスを得ている。

また、新設計の前後ホイールは剛性バランスに優れ、軽快感が増しており、走りがしなやかである。ハンドリングも素直で、意のままに寝て向きを変えていく。特にSBは、その点で上質化されており、カウリングの存在を意識させない。SBはカウリング内部の空気の流れも改善されて、空気の流れがバイクの挙動に影響を与えなくなっているようだ。

他にも、グラブバーが左右別体となり、シート表皮も変更。SBはヘッドライトがLED化されるなど、改良点は多い。ヒットモデルの地位に安住せず、改良の手が緩んでいないことを思い知らされたSF/SBである。

《和歌山 利宏》

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