【人とくるまのテクノロジー展14】生体信号の記録とロボットを組み合わせ自動車開発に活かす

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生体信号記録システム ライボ
生体信号記録システム ライボ 全 6 枚 拡大写真

5月21日~23日までパシフィコ横浜で開催された「人とくるまのテクノロジー展2014」で、トヨタの技術開発会社であるトヨタテクニカルディベロップメント(TTDC)は生体信号記録システム「Livo(ライボ)」を展示した。

この生体信号記録システムは、運転操作をしたときのドライバーの生体反応を記録して、自動車の機械側の状態だけではなく、ドライバーの生体反応も自動車の開発に役立てようとするものだ。

展示された同システムは、ドライバーの体からの生体信号と自動車の機械側のデータを32チャンネルで計測し、パソコンへ送って、パソコン上に前データを同期させてデータ表示することができる。

説明員によると、「生体信号も含めて32チャンネルのデータ信号を、パソコン上で同期した状態で表示できる。このデータの同期を取ることが、実際の作業では面倒で、システムで同期を取ってくれるのが、大きなメリットだ」と、説明してくれた。

自動車の機械側のデータについては、自動車メーカー各社で計測システムを持っているだろうが、人間であるドライバーの生体信号も含めてデータを記録できるシステムは目新しいものだと、感じた。

運転操作ロボットは、車両をシャーシー・ダイナモに載せて各種試験を行うときに、車両のペダル操作を高精度に再現するもので、アクセル・ペダルとブレーキ・ペダルに装着できる。

このようなロボット試験を行うメリットは、何度も繰り返すペダル操作を人間が操作をする場合より高精度で同じ力・速度で再現できる点だ。

展示された運転操作ロボットは、アクアに搭載されていた。アクアの運転席床にはペダルアクチュエータが固定されており、このペダルアクチュエータはコンソールPC・ハンディコントローラ・制御ユニットで制御される。

同社の説明員によると、「人のペダルワークと同じ動作を再現することができるのが、この運転操作ロボットの最大の特長。再現するペダルワークはシステムのパターン編集機能で、短時間で変更することができる」と、運転操作ロボットの特長を教えてくれた。

《山内 博》

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