【ルマン24時間 2014】アウディ・ロッテラー選手「危険に慣れ過ぎてはいけない」…レース直前インタビュー

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アウディ、アンドレ・ロッテラー選手(ルマン2014)
アウディ、アンドレ・ロッテラー選手(ルマン2014) 全 7 枚 拡大写真

フランス現地時間6月14日15時00から、いよいよ本戦が開幕する「ルマン24時間耐久レース」。早朝からマシンの最終チェックがおこなわれている。チームとしてチャンピオン防衛戦となるアウディドライバーの一人、アンドレ・ロッテラー選手が本戦への意気込みを語った。

----:今年のマシンの特徴と難しさは?

ロッテラー:新たなレギュレーションによってタイヤが薄くなっていて、これまでと同じスピードで走ると、安定性に大きな違いがある。マシンの全体としては空力が安定している。今度のハイブリッドは更に強く、回生を利用していて、電子制御の面もで効率性は大幅にアップしている。重量も改善されていて、運転しやすくなっている。

ただ、電子制御に関しては新しく学ばなければならないことが多く、それは難しい点だ。

----:アウディのマシンは音も特徴的。今回のマシンはどうか

ロッテラー:エンジンそのものはすごく静かで、ジェット機のようなカッコイイ音。エンジンが静かというのは、実はコックピットに座っている人間にとって、すごく良いこと。他のクルマでは(交代などで)クルマを降りた後も、ずっと頭の中をエンジン音が響いている。だけど、(R8 e-tronであれば)ゆっくり休憩できる。 耐久レースには静かなエンジンであることがすごく重要だ。

----:エンジン音の物まねが上手いと聞いたが今回の音を例えると?

ロッテラー:(口まねで)「フォウウウウン!」。走っているのを実際に聞いてみてほしい(笑)

----:レース中、「これだけは心掛けている」ということは?

ロッテラー:空気抵抗が少ない状態で最大加速をしていると、頭に思い描く事。最高速が高い状態は当然リスクが高い。300km/hで走っているのでブレーキのタイミングを一瞬逃すだけで、あっと言う間にコースアウトしてしまう。高速で走り続けていると、空気抵抗が少ない事、超高速で走っている危険な状態になれてしまう。危険な状態であると思わない事が最も危険。それは常に頭においている。

----:日本には女性ファンも多くいる。メッセージを。

ロッテラー:知っての通り、日本とは長いつながりがあって(2003年からSUPER GTなど日本のレースで活躍)、いつも日本は心のなかにある。日本にファンがいてくれることは僕のプライドにもなるので、とても嬉しい。ルマンで走る僕たちにとっても日本はとても重要な国だ。(記者に対し)日本のお客さんにも、ルマンの熱さを是非伝えてほしい。

(日本語で)「ありがとう、がんばります」

ロッテラー選手が運転するR18 e-tron クワトロは、6位スタートとなる。予選では、同チームの2台とともにトヨタ、ポルシェ勢に遅れを取ったが、本戦に向けた意気込みは充分。チャンピオン防衛はなるか。6月14日15時00分(日本時間22時00分)に本戦が開幕する。

《宮崎壮人》

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