【ルマン24時間 2014】決勝ダイジェスト 後編…ロッテラー鬼神の如き走りでアウディ1-2位[写真蔵]

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ルマン24時間耐久レース 2014
ルマン24時間耐久レース 2014 全 30 枚 拡大写真

トヨタ『TS040 ハイブリッド』7号車をドライブする中嶋一貴が予選でポールポジションを獲得し、トヨタ悲願の初優勝に期待がかかった2014年のルマン24時間耐久レース。トヨタ、アウディ、ポルシェの三つ巴の戦いは、2010年からの5連覇を目指すアウディの優勝により幕を閉じた。レース後半をダイジェストで振り返る。

18時間経過

チェッカーまで残り6時間を切り、各チーム疲労やトラブルと闘いながらゴールを目指す。総合1位は1号車アウディが死守。2位を走る20号車に1周以上の差をつけ、5連覇へ向けて着実に歩みを進める展開だ。しかし2014年のルマンは首位がマシントラブルにより相次いで脱落する展開。1号車がノートラブルで走りきる保証はどこにもない。

他のカテゴリーでは、LMP2クラストップの35号車 OAK RACINGがガレージにマシンを入れ、全く持って先が読めない展開だ。一方抜きつ抜かれつのバトルを繰り広げていたLMGTE-Proクラスは97号車のアストンマーチンもトラブルのため戦線離脱となった。

20時間経過

やはりと言うべきか。トップを走る1号車アウディにもトラブルが襲いかかる。20時間を過ぎ、1号車はマシントラブルによりコース上にマシンを止めてしまった。再始動するも症状は改善せずガレージの中へ。修理に17分の時間を要し、首位から4周遅れの3位でレースに復帰する。

この間に首位に立ったのは、ルマン最多優勝を誇る名門ポルシェ。20号車が残り3時間35分の時点でトップに立った。背後に迫るのは2号車アウディ。優勝の望みをかけ、アンドレ・ロッテラーによる渾身のアタックで1周あたり3秒ずつ20号車ポルシェとの差を詰めていく。

22時間経過

今年のルマンの悪魔には容赦がない。残り2時間30分の時点で2位と30秒差まで縮まり、急遽エースであるマーク・ウェバーにドライバーを投入し逃げにかかった20号車ポルシェ。しかし残り2時間のところでエンジントラブルが発生、残り1時間半で無念のリタイヤとなった。史上最多更新となる17回目のルマン制覇の夢は大幅に遠のいた。

これで首位に立ったのは2号車アウディ。2位には1号車アウディが続き、3位はクラッシュから生還の8号車トヨタが続く。

フィニッシュ

トヨタ、アウディ、ポルシェの三つ巴決戦となった2014年のルマンもフィニッシュの時間となった。1位は大荒れのレースを制した2号車アウディで、アウディとしては5年連続総合優勝の快挙である。2位には1号車アウディが入り、アウディ陣営は1-2フィニッシュを達成。3位には、序盤の大クラッシュから諦めないレースを展開した8号車トヨタ。表彰台の最後の一角を奪う結果となった。

その他のクラスでは、LMP2が38号車JOTAスポーツ『ザイテックZ11SN・ニッサン』。GTE-ProくらすはAFコルセ・フェラーリ458 イタリアの51号車が、GTE-Amクラスにはアストンマーチン・レーシング・アストンマーチン・ヴァンテージV8 95号車が優勝した。

めまぐるしくトップが変わった2014年のルマン24時間耐久レース。2015年は、今年惜しくも辛酸を舐めたトヨタ陣営、6連覇を目指す王者アウディ、今年のレースを糧に確実に強さを増してくるであろうポルシェチームに加え、イギリスの名門ロータスと、日産が「GT-R」の名を冠し最高峰LMP1に挑んでくる。まだ2014年の興奮が冷めやらないが、早くも来年のルマンが楽しみである。

《編集部》

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