宇宙科学研究所、観測ロケット実験機を7月30日と8月8日に打上げ

宇宙 テクノロジー
JAXA宇宙科学研究所、2014年度第1次観測ロケットを打上げへ(出典:JAXA)
JAXA宇宙科学研究所、2014年度第1次観測ロケットを打上げへ(出典:JAXA) 全 2 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所は、2014年度第1次観測ロケット実験としてS-310-43号機、S-520-29号機を、内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付町)から打上げると発表した。

S-310-43号機は、7月30日23時~23時30分に間に打上げる予定。

S-310-43号機の実験では、観測ロケットの弾道飛行により、軌道間輸送システム(CPS)が宇宙空間を慣性飛行している状態を作り出し、ロケットエンジン・ポンプの冷却流路や推進薬タンクの一部を模擬した供試体に極低温流体(液体窒素)を流動させる。

これにより供試体内を流れる液体窒素を観察、その沸騰・流動状況を計測するとともに、各部の温度・圧力・ボイド率データを取得する。取得したデータを活用して、推進系の熱流動解析モデルの解析精度向上を図る。

観測ロケットS-520-29号機は8月8日19時~19時30分の間に打上げる。

実験では、3つの異なる手法による観測データを組み合わせて電離圏E領域プラズマ密度分布を立体的に観測する。密度の水平方向の分布は、スポラディックE層中に存在する金属イオンによる太陽光散乱光をロケットから撮像し、ロケット搭載のプローブでは、飛翔軌道上の詳細なプラズマ分布を観測する。地上からの送信電波をロケット搭載の機器によって受信し垂直方向のプラズマ密度分布を推定する。

この実験では、ロケットから金属イオンによる散乱光の観測を行うため、太陽光が電離圏E領域を照射していることが条件となる。成層圏以下の領域が日照だと、背景が明るく撮影条件が悪くなるため、この領域は日陰の必要がある。この状況になるのは朝夕の短時間に限られるが、実験は夕方に行うこととしたため、ロケット打上げのタイミングは1日1回に限られる。

《レスポンス編集部》

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