「次世代のサイバーナビはユーザーと共に成長」…パイオニアがナビユーザー向けイベントを実施

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第1部は、「攻殻機動隊ARISE」を手掛けたスタッフと共に、近未来のサイバーナビを考えたトークセッション
第1部は、「攻殻機動隊ARISE」を手掛けたスタッフと共に、近未来のサイバーナビを考えたトークセッション 全 39 枚 拡大写真

パイオニアのカロッツェリア「サイバーナビ」の“今”を知り、そこで生まれたユーザーの声を未来へとつなげる新たなサイトが『CYBER DRIVE LAB(サイバードライブラボ)』だ。その第1回となる「1st MEETING」が、6月29日、東京・秋葉原UDXで開催された。

「1st MEETING」に参加したのは、事前に応募して抽選の結果、当選した幸運なユーザーたち。このユーザーは『研究員』として登録され、この日会場に馳せ参じたカロッツェリア・カーナビの開発者と直に話をする機会が与えられた。話をすることで、開発者の意図が直に汲み取ることができ、イベントを通して届けられたユーザーの声は、次世代のカーナビを開発する貴重な意見として提案される。ドライブの「楽しみ」を様々な視点で捉えつつ、カーライフの「喜び」を深めていくために、共に研究活動を行っていこうというわけだ。また、このイベントは今回を「第1回」とし、今後も継続的に同様な機会を開催していくことになっている。

この日、準備された会場には、最新の「サイバーナビ」が展示され、サイバーナビ初のワイド2DINモデルだけでなく、サイバーナビのAR HUDユニットを実体験できるコーナーも用意。展示された機材のそばには説明員が付き、『研究員』の質問に“マンツーマン”で対応するなど、サイバーナビの“今”を実感できる最良の機会ともなった。また、サイバーナビが現在に至るまでの経緯を歴代のカロッツェリア製ナビを通して知ることができる“アーカイブコーナー”も用意。この中には1990年、GPSを使った第1号ナビとして知られるカロッツェリア「AVIC-1」も含まれ、『研究員』たちの興味を引いていた。

メインステージではトークショーが3部構成に分けて開催された。第1部は「カーナビの未来、ドライブの未来」と題してアニメ映画「攻殻機動隊ARISE」を絡めた内容。第2部は、6月28日に開通したばかりの圏央道にちなんで、「道路の変化にカーナビはどう対応するのか」と題した地図更新を中心としたセッションが行われた。第3部では、サイバーナビを使った「カーオーディオセミナー」が実施された。

第1部では、「攻殻機動隊ARISE」の制作総指揮を務めたPRODUCTION I.Gの石川光久氏、同じく「border:2」監督の竹内敦志氏、パイオニア カー市販事業部 山下元之氏の3名が登壇。モータージャーナリスト高山正寛氏の司会で近未来のカーナビはどう発展していくかが語られた。

2027年を想定して作られたこの映画には、その時代を走るクルマが多数登場。そこにはサイバーナビが展開する「AR HUD」とほぼ同じ世界が描かれている。山下氏によれば「AR HUDを考案したとき、この映画でほぼ同じコンセプトのナビが描かれているとはまったく気付かなかった」という。一方の竹内氏は「未来のナビを予想して映画で展開したわけだが、サイバーナビがそれを実践しているのに驚いた」と話す。ここから次世代サイバーナビが目指すトークへと入り、ステージは大いに盛り上がった。

第2部のセッションは、開通したその夜に撮影した圏央道のビデオ映像からスタートした。登壇したのは、地図メーカーのインクリメントP(株)第一商品部第一グループ 伊藤輝彦氏と、サイバーナビの開発を手掛けてきたパイオニア(株)カーエレクトロニクス事業統括部 カー市販事業部 事業企画部 マルチメディア企画部 矢野健一郎氏の2名。セッションでは、司会進行を務めたカーウォッチ編集部の谷川潔編集長が、圏央道開通のニュースは今までない高い関心を呼んだことを説明。その後、サイバーナビの対応状況を質問する形で進められた。

ここでは、他のカーナビだけでなく、常に地図データが新しいと思われているスマホまでがこの時点で圏央道の開通部分に非対応となっているのに対し、サイバーナビは6月中にもいち早く対応することが報告された。その秘密として伊藤氏は「あらかじめ工事図面から開通部分のデータを収録しておき、開通と同時にそれを利用可能にするアップデートが行われる」ことを説明。新規開通路線にいち早く対応できるサイバーナビの優位性を強調した。

第3部の「カーオーディオセミナー」は、サイバーナビで楽しめるカーサウンドの魅力がパイオニア販売の末次武志氏によって語られた。クルマという特殊な環境下であはあるものの、サイバーナビにはそれを克服するための機能として「オートタイムアライメント&イコライザー」が備えられ、これを実施することで車内が理想的な音場に様変わりすることが解説された。

その他、ギャラリー&カフェではモーターマガジン社写真部の永元秀和氏による「クルマをかっこよく見せる撮影術」と題するアドバイスコーナー。UDXビルの地下駐車場では『研究員』同士の交流会が実施され、自慢の愛車を見せ合い、パイオニアが用意したデモカーのサウンド体験コーナーも準備された。また、最新サイバーナビの体験試乗会も実施されて賑わった。

ユーザーがサイバーナビに求める性能、機能は何か。これまでは開発者が綿密な市場調査から対応してきたが、今後はそれにとどまらず、ユーザー自身にサイバーナビを一緒に育てる“研究員”になってもらう。その機会として、パイオニアは今回のイベントのように開発者と直接意見交換を行う機会を作り、その内容は逐次専用サイトにアップしていく予定にしている。『カロッツェリア・サイバードライブラボ』は、サイバーナビの成長が共に共有できる未来に向けたメッセージなのだ。

《会田肇》

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