【メルセデスベンツ GLA 試乗】甘いだけじゃなく乗りこなすのに覚悟が必要…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
メルセデス・ベンツ GLA250 4MATIC
メルセデス・ベンツ GLA250 4MATIC 全 6 枚 拡大写真

女性のハートに刺さりまくり(イワサダ調べ)の『Aクラス』。さらにプラスαでSUVテイストときたら、『GLA』はもう直球ど真ん中である(イワサダ調べ)。

手の届く価格、手の届くサイズ、男性よりも女性に似合うクルマ(イワサダ調べ)。デザインにも色気が立ち上る。メルセデスというブランドゆえに、ボディを構成するどのラインも理論に裏づけされた品が感じられ、塗装のとろみ感までが説得力十分だ。ひとめ見ただけで、ぶつかっても頑丈で守ってくれそうと感じさせるあたり、女性のハートを鷲づかみなのである。

そんな期待に胸ときめかせながらハンドルを握ると、あらら、硬い。シートが硬い。いや、それ以上にサスペンションが硬い。クロスオーバーのデザインからして、もう少しゆったりとサスペンションのストロークがあるものを想像していたのだが、結構、ハードタイプなのである。乗っていると内臓が揺れる。そんな印象である。

外観のデザインに胸ときめかせて舞い上がった自分を落ち着かせ、よくよく運転席からまわりを見渡してみると、ぐっと倒れたフロントウィンドーは視界が狭く、小さなリアウィンドーはさらに見える範囲が小さい。運転席まわりの操作スイッチも、もう少し大きく、もう少しドライバーの視界のなかに、もう少し手が届きやすいところにあるといいなあと思うものがちらほら。

デザインもコンセプトも女性好みのイケメンだけど、実際は甘いだけじゃなく乗りこなすのに覚悟が必要だと思わせてくれる。ほどよい緊張感と、心地よい加速感。DSGミッションによる的確なギア選びに背筋が伸びる思いだ。全体的にかちっとした印象に、スルメは噛むほどに味わいが出るんだよなあと、こんな高級なブランド車を前にぼんやり思ってしまった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★
オススメ度:★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材中するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ついにハイブリッド化! 新型トヨタ『ランドクルーザー300』の発表にSNSでは「バク売れの予感」など話題に
  2. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  3. 日産 リーフ 新型をライバルと比較…アリア、テスラ、bZ4Xと何が違う?
  4. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
  5. 『GRカローラ』『フリード』『ソリオ』の走りを変える! ブリッツの「スロコン」「スマスロ」が適合
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  5. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
ランキングをもっと見る