【マツダ デミオ プロトタイプ 試乗】予想以上に堅牢なボディ、剛性の高さを実感…九島辰也

試乗記 国産車
マツダ デミオ SKYACTIV-D 1.5 プロトタイプ
マツダ デミオ SKYACTIV-D 1.5 プロトタイプ 全 12 枚 拡大写真

じつは最近のマツダ車にかなり興味がある。特に『アテンザ』のデザインは秀逸だと思う。日本もそうだが海外でその姿が視界に入ると必ずと言っていいほど目で追いかけてしまう。リアエンドに付く『マツダ6』のエンブレムを見送りながら、マツダに対する期待が膨らむ瞬間だ。

デミオもまたうまくそれを継承した。プレゼンテーションによれば躍動する動物のアテンザとは違った動きを表現したものらしいが、こいつもまたリアフェンダーの膨らみなどいい感じに仕上がっている。フロントマスクから流れるような造形は躍動感がある。

しかもこのボディが予想以上に堅牢にできている。今回2つのエンジンを楽しみに試乗会へ臨んだが、走り出してすぐ感じたのはボディ剛性の高さだった。開発に関して高張力鋼板を多く使うとともに、通常より溶接部を増やしたそうだ。どんなに素晴らしいエンジンを搭載しても受け止めるシャシーフレームがしっかりしていないと意味がないことを再認識させられた。

よって、ハンドリングは軽快だし、ボディの一体感は強い。『アクセラ』の2.2リットルの小排気量版となる1.5リットルディーゼルを走らせたときそのマッチングがいいことを実感した。1トンちょっとの重量とそれを軽々しく走らせる太いトルクは走っていて気持ちがいい。マニュアルシフトを操作してもそうだし、オートマでも十分出だしから早く走れる。

ガソリンの1.3リットル車も非力なところはない。というか、1.5リットルを乗らなければなんら不服はなかった。高回転域までスムーズにまわる。マツダのエンジン開発陣は相当クルマ好きの集まりなんだろう。このまわり方はコンパクトカーとして理想的だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

九島辰也|モータージャーナリスト
東京・自由が丘出身。新車のインプレッションから海外ブランドのヒストリー、カーカルチャーまで幅広く活動。特に英国車、英国文化に造詣が深い。趣味はゴルフとマリンスポーツ。日本葉巻協会員。

《九島辰也》

九島辰也

九島辰也|モータージャーナリスト 外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。

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