山口県と島根県、JR西日本はこのほど、山陰本線須佐~奈古駅間と山口線地福~津和野駅間の運転再開(8月)を記念したキャンペーンを展開すると発表した。割引切符「山口・萩・津和野フリーきっぷ」を発売するほか、沿線で各種イベントを実施する。
「山口・萩・津和野フリーきっぷ」は二人以上のグループ客を対象にした割引切符で、山口・萩・津和野エリアのJR線などが自由に乗り降りできるフリーエリアと、フリーエリアまでの往復がセットになっている。フリーエリアまでの往復は出発駅から新山口駅、または厚狭駅まで山陽新幹線の普通車指定席が利用できる。
フリー区間は山陽本線新山口~厚狭間と山陰本線益田~長門市間、山陰本線仙崎支線全線、山口線全線、美祢線全線、宇部線全線、小野田線全線で、特急・快速・普通列車の普通車自由席が利用可能。エリア内の中国ジェイアールバスと防長バスの路線バスも利用できる。
発売期間は7月23日から11月27日まで、利用可能期間は8月23日から11月30日までの連続する3日間。利用開始日の1カ月前から前日まで発売される。発売額は京都・大阪・神戸市内発が大人1万9000円・子供9500円、岡山発が大人1万3000円・子供6500円、広島・博多発が大人9000円・子供4500円。ジパング倶楽部会員用は大人用の2000円引きとなる。JR西日本の主な駅のみどりの窓口と主な旅行会社で発売されるほか、電話予約も受け付ける。
このほか、沿線では運転再開を記念した各種イベントも催される。山口市菜香亭と今昔館(島根県津和野町)では、運転開始35周年を迎える山口線のSL列車『やまぐち』の軌跡を写真やパネル、映像でたどるギャラリーを開設。開設期間は菜香亭が8月1~31日、今昔館が9月6~28日となる。
山陰本線須佐~奈古間と山口線地福~津和野間は、2013年夏の水害により運転の見合わせが続いているが、復旧工事がまもなく完了する見込み。山陰本線は8月10日から、山口線は8月23日から、それぞれ全線の運転が再開される予定だ。