スズキの長尾正彦常務役員は8月1日の決算発表会見で、4輪車の国内販売状況について「消費税増税の影響は長引きそうだ。これからが正念場」と述べ、当面は販売競争激化など厳しい展開になるとの見方を示した。
スズキの2014年度第1四半期は国内販売が前年同期比10%増の18万4000台と好調だった。『ハスラー』など、軽自動車の新モデルの増税前の駆け込み需要が高まったためだ。
もっとも、「ハスラー増産のネックとなっていた設備面の問題に対処し、バックオーダーもほぼ解消しつつある」(長尾常務)状況になってきた。一方で、新規の受注については、5月の連休明けに少し改善した後は「思うように回復していない」という。
軽自動車市場では各社の新モデル投入が活発化し、燃費性能などの開発競争も熾烈化している。ダイハツ工業と首位争いを展開しているスズキにとって、まさに正念場の夏となってきた。