被災地復興の“表”と“裏”を見つめる…ミヤギポークラン参加レポート[前編]

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宮城県 七ヶ浜地区
宮城県 七ヶ浜地区 全 24 枚 拡大写真

東日本大震災で被害を受けた宮城県内の被災地を巡る「ミヤギポークラン」が8月3日に閉幕した。

ミヤギポークランとは、東日本大震災で被害を受けた被災地をスタンプラリー形式で周り、テレビなどではなかなか取り上げられない復興の”今”を体験するイベント。今回、宮城県仙台市出身の筆者が、イベントに参加した模様をリポートする。

◆スマホでチェックインするゲーム性が高いスタンプラリー

ミヤギポークランは、宮城県内に設けられた71箇所のチェックポイントでスマートフォン用専用アプリ「MIYAGI POKERUN」を使いチェックイン。チェックインを行うと配信されるトランプを5枚以上集めてポーカーのように手札を揃え、手札の強さによりポイントが付与され勝敗を競う仕組みだ。

今回筆者は、アプリ内に用意されているオススメルートの中から、塩竈から石巻周辺を巡る沿岸ルートを選択した。理由は、震災から3年が経過し、津波による大きな被害を受けた地域がどのような復興を遂げているかをこの目で確認したかったからだ。

なおアプリ内には、どこから巡ったらよいか迷わないように様々なオススメルートが揃っている。筆者の訪れた沿岸部だけでなく、内陸の鳴子地区を中心とした温泉巡りのルートや、県南の亘理地区を巡るルートなども用意され、参加者が巡りたい場所に合わせて自由にルートを選ぶことができる。

◆幹線道路から一歩踏み込むと見える、震災の爪痕

筆者が出発したのは8月2日の土曜日の朝8時。多賀城の「復興横丁わいわい村」を最初のチェックポイントに設定し国道45号線を走行する。仙台市と沿岸部を結ぶこの国道の脇には仙台東部道路が存在し、津波は東部道路付近まで押し寄せたというが、今では道路を走る限り津波の痕跡はほとんど見られない。

8時半過ぎには「復興横丁わいわい村」に到着。朝の段階ということでまだ参加者らしき姿は見えない。店も開いていなかったため、足早にチェックインをし、撮影ミッションをクリア。初めてのカードを手に入れる。

このランダムに手に入るカードがこのゲームのミソで、チェックインすると早く次のカードが欲しくなり次のチェックポイントに足を運びたくなる仕組みとなっている。

続いての目的地は「七ヶ浜国際村」。七ヶ浜周辺には、何箇所か海水浴場があり、筆者も小さい頃から何度も訪れたことのある地域だ。七ヶ浜に向かうの途中の道路脇にはコンビニエンスストアがあったと記憶していたが、津波で流されてしまったのか、今は残土がピラミッドのように積み上げられ、海岸には無惨にも折れ曲がった手すりが残っている。

幹線道路から見た景色は震災以前の景色に戻ってきているが、一歩奥に踏み込むと、そこには依然として震災の爪痕が残されており、復興はまだまだ途中なのだと気付かされる。被災地を巡ることで、そういった“気付き”を発見できるのもこのイベントの重要な要素である。

《橋本 隆志》

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