【レクサス NX 試乗】SUVらしからぬ低重心感覚、そしてターボエンジンに拍手…青山尚暉

試乗記 国産車
レクサス・NX 200t「version L」
レクサス・NX 200t「version L」 全 12 枚 拡大写真

「プレミアム・アーバン・スポーツギア」というコンセプトワードを引っさげ、今ブレイクしているコンパクトクロスオーバーSUVのジャンルに華々しく登場したのがレクサス『NX』だ。

【画像全12枚】

初対面の印象はとにかくインパクトの塊で、スタイリッシュ!! 大型スピンドルグリルを始めとするディテールの造り込み、緻密(ちみつ)さはさすがレクサスである。

ここで試乗した 200t のパワートレインは、レクサス初となる新開発の2リットル直噴ツインスクロールターボ+6AT。最高出力238ps、最大トルク35.7kgmというもの。駆動方式はFWDとAWDを用意するが、最低地上高は170mm。『ハリアー』の175mmとほぼ同等だが、多くのオン/オフともに強い4WD車が200mm前後だと知れば、NXはオンロードメーンのスタイリッシュSUVであることが分かる。

スムーズな乗降性で運転席に乗り込み、まず感心したのは斜め前方の視界。たとえば ハリアー はAピラーの根元にドアミラーがあり、けっこうな死角があるのだが、このNXの場合、三角窓があり、ドアミラーがドアづけされ、Aピラーとの間にすき間があるから死角は最小限。交差点やロータリーなどでのより安心安全が確保される。

そしてその走りっぷりはSUVらしからぬ低重心感覚、直進感の良さ、そしてSUVとして例外的な静かさが印象的だ。

とにかくクルマの動きは軽やか。ちょっと背の高いワゴンを運転しているような感覚だ。ステアリングを切れば思い通りに鼻先が向きを変える、そんなイメージなのである。ちょっと大げさに言えば、「ステアリングを切ることそのものが気持ちいい!」とさえ思わせてくれるスッキリした操縦感覚の持ち主ということだ。

ただ、ボディ剛性、足回り剛性は完ぺきとは言えない。タイヤサイズにもよるけれど、例えばドイツ製SUVのようなガッチリ感、骨太さは感じにくい。ちょっと足回りがきゃしゃに感じられたりするのが惜しい。

乗り心地はフラットで、明らかに(段差やうねりでフワフワした挙動の収まりが悪い)ハリアー より快適・上質だ。ただし、きつい段差での突き上げ感はちょっと気になるところ。ボディー剛性など、さらなる煮詰めが必要かもしれない。

一方、JC08モード12.8km/リットルの新ターボエンジンは文句なしの出来だと思う。

緻密(ちみつ)なトルクオンデマンド制御=エンジンコントロールが自慢だが、そうした能書きはともかく、ターボを意識させない自然な回転フィール、静かさ、1.7トンを越える車重を感じさせない、軽やかでスッキリした加速力が好ましい。

アクセルペダルの微細な踏み込みにもリニアに反応し、繊細なアクセルコントロールが可能だ。動力性能はズバリ、3リットルV6並み…いや、2リットルターボは、下手な3リットルV6よりずっといいエンジンである。

なお、後席はシアターレイアウトで見晴らしがいいぶん、シートクッション地上高は78cmと、このクラスとしては高めで(ヴェゼル65cm、CX-5 70cm)人間の乗降はヨイショっという感じ。同時に荷室フロア地上高も78cmと高めだから(ヴェゼル65cm、ハリアー74cm)、荷物の出し入れは、これまたヨイショである。

よって後席、荷室に大型犬などペットを直接乗り降りさせることは容易ではない。犬を乗せるとしたら、抱き抱えて乗せられる中小型犬向きということだ。

レクサスNXはそのデザイン、ブランドに保証されたインテリアの質の高さ、先進感のある機能、装備類にほれて買うクロスオーバーSUVだと思う。泥臭さなど皆無でオンロード、都会をスタイリッシュに悠々と泳ぐクルマである。「SUVなら輸入車」と決めていたユーザー、頼りがいとスタイリッシュさあるSUVを好む女性ユーザーにも大いにアピールすると思います。

あとはトヨタ/レクサスが今後展開するはずの、今では軽自動車にも採用されている衝突軽減ブレーキなど先進安全装備のさらなる充実を期待したいところですね。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
ペットフレンドリー度:★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がける。現在、ドッグライフプロデューサーとしての活動も広げている。

《青山尚暉》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ『プレリュード タイプR』始動か!? VTECターボ搭載、330ps超の史上最強クーペ誕生へ
  2. 「このサイズ感の車待ってた!」走りのミニバンとして復活!? トヨタ『エスティマ』次期型に期待の声
  3. 日産が“超短期開発”を本格導入?…次期『スカイライン』最終デザインをプレビュー!
  4. ローソン1泊2500円の「車中泊サービス」、今年度内70店舗に拡大へ[新聞ウォッチ]
  5. トヨタ『エスティマ』が“走りのミニバン”として復活か…アルファードと棲み分けは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 警察庁、高齢運転者技能検査を見直しへ 合格者の事故率を追跡調査してみたら…
  2. マツダの車載CO2回収装置、走行中の貯蔵に初成功…回収量は前回比9.6倍の804gに
  3. SDV時代、進化するアフターマーケットの“今”と“未来”が一堂に…「アウトメカニカ フランクフルト 2026」9月8~12日開催
  4. FORVIA HELLA、12Vリチウムイオン電池パック発表…鉛蓄電池より約20%軽量化
  5. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 全固体(半固体)電池の現在地と将来展望~問われる全固体電池ならではの優位性とその価値の再定義~
ランキングをもっと見る