業界最安、月額480円の格安SIMを使ってみた結果

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「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE SIMカード」の商品パッケージ
「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE SIMカード」の商品パッケージ 全 8 枚 拡大写真

 ワイヤレスゲートが1日、NTTドコモのLTEネットワークが利用できるSIMカード「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE SIMカード」の発売を開始した。ヨドバシカメラのショップ店頭、およびインターネットショッピングサイトのヨドバシ・ドット・コムで購入できる当SIMカードを試してみた。

■ユーザーニーズに合わせた4種類の基本プランを用意

 「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE SIMカード」は、公衆無線LANやモバイルインターネットサービス、ワイヤレス・プラットフォームの提供を中核事業としてきたワイヤレスゲートがMVNOとして初めて発売するSIMカード。全国で使えるNTTドコモのXi/FOMAネットワークが利用できるほか、専用アプリを使って全国4万箇所以上に展開するワイヤレスゲートWi-Fiスポットが無料で使い放題となるところが特徴だ。

 ユーザーの用途に合わせた4種類の基本プランが用意されている。同社が“業界最安値”をうたう、「480円プラン」は、月額480円(税込)で最大250kbpsのデータ通信が使い放題となる。とにかく毎月安いランニングコストでスマートフォンを使いたいという節約派の人におすすめだ。

 下り最大150Mbpsの高速通信が利用できるプランには、月間のデータ通信量が異なる3種類がある。1GBまで利用できる920円/月のプランは高速通信を気軽に楽しみたい人向け。5GBまで使える2,480円/月、10GBも使える5,490円/月のプランはヘビーユーザーにも満足の大容量を実現している。高速通信のプランは月間制限分のデータ通信量を超えた場合でも最大250kbpsで通信ができる。

 なお1GBのプランまではプラス150円でSMS機能が付けられる。5GB/10GBのプランはSMSサービスがプランの価格内に無料で含まれている(送信料は別途必要)。なお、4種類のどのプランもSIMカードは標準/micro/nanoの3種類から選ぶことができる。

 オプションとして高速通信を200MB/500円(税別)でチャージすることもできて、必要時に併せてON/OFFも設定できるのが便利だ。月額480円のプランを選択しておいて、必要な時だけチャージしておいた高速通信をONにして利用するという使い方もありだ。

 Wi-FiスポットはBBモバイルポイント、Wi2-300、eoモバイルのサービスエリアが利用できるので、全国のカフェや商業施設、東海道新幹線の東京ー新大阪日間N700系の車内などおよそ4万箇所以上の公衆無線LANスポットが無料で使えるようになるのが心強い。後で詳しく触れるが、スポットへの接続やエリア検索が手軽に行える専用アプリもワイヤレスゲートから提供される。

■ヨドバシカメラの店頭でプランを選びながら購入できる

 SIMカードはヨドバシカメラオリジナルとなるため、購入はヨドバシカメラの店頭およびオンラインショッピングサイト「ヨドバシ・ドット・コム」で取り扱われる。ショップの販売コーナーに足を運べばラインナップが一望できるので、店員に自分の用途に合ったプランを相談しながら購入できるのが頼もしい。ヨドバシ・ドット・コムのサイトからであれば全国各地から買えるのも便利だ。

 ヨドバシカメラの店頭ではSIMカードをその場ですぐに購入ができるのもメリット。本体価格はどのプランでも一律3,240円。カードを買ってから月額利用料金を支払うためのカード情報の入力など、申込みの手引きに従って利用登録手続きを行い、ワイヤレスゲートから申込み完了の確認メールが届いた時点からすぐにデータ通信が使えるようになる。サービス解約時に違約金が発生することもない。

 NTTドコモの通信網を利用したMVNOなので、端末はNTTドコモの端末か、SIMフリー端末を用意する必要がある。ヨドバシカメラ店頭やヨドバシ・ドット・コムでは、多くのSIMフリー端末の取り扱いがあり、SIMカードと端末を同時に購入することも可能だ。また、動作確認済み端末一覧は、ワイヤレスゲートのウェブサイトで公開されているので、自分で端末を用意する場合は確認しておきたい。

■カードを購入してすぐにデータ通信が利用可能

 今回はワイヤレスゲートが揃えるメニューの中から、特に料金面で注目度の高い格安プランである、月額480円で利用ができる下り最大250kbpsのデータ通信使い放題プランがどこまで使えるのかを中心に検証を行った。今回は、SIMフリー端末としてヨドバシ・ドット・コムでの取り扱いもあるHuawei製LTEスマートフォン「Ascend G6」を用意した。

 サービス申込みの手順はSIMカードのパッケージ裏面に詳しく記載されているので、こちらに従って設定などを進めていけば迷うことはないと思う。念のためにステップを簡単に紹介しておこう。

 端末にSIMカードを装着後、電源をONにする。次にパケット通信の接続先を設定するため、端末のAPN(Acces Point Name)設定を開く。APN設定のメニュー配置は端末によって異なるが、今回テストしたAscend G6の場合は、「設定」>「モバイルネットワーク」>「アクセスポイント名」の順に辿って行った先に新規APN追加のメニューが用意されていた。パッケージに記載されている設定項目を入力後、作成したAPNを保存・選択するとインターネットに接続可能な状態になる。LTE端末用と、3G専用端末にそれぞれ異なるAPNが用意されているので、ワイヤレスゲートのサイトに掲載されている情報も併せて参照して欲しい。

 続いてブラウザアプリを立ち上げてワイヤレスゲートの申込みページを開く。申込みページには利用料金の引き落としに使うクレジットカードの情報など必要事項を入力。申込みが完了するとすぐに登録内容の確認メールが届く仕組みだ。これで心置きなく通信が楽しめるようになった。ちなみに申込みは24時間受け付けている。

 こちらの確認メールにも案内が記載されていることだが、iOS/Android対応のワイヤレスゲート専用アプリ「WGConnect」も端末にインストールしておこう。アプリを活用することで、Wi-Fiスポットへの接続や、高速通信オプションのチャージとON/OFFの設定、会員ログインページがよりスムーズに利用できる。Wi-Fiスポットのログインも、通常必要になるIDとパスワードの入力がSIM認証により自動で行えるようになるのでとても便利だ。

■最大250kbps/使い放題の実力は?

 最大250kbpsの通信速度環境で、実際にアプリやコンテンツサービスの使い心地がどれほどのものなのか試してみた。

 インターネットブラウジングはテキストベースのニュースサイトブログを中心に閲覧する分には不満を感じない。Xiの高速通信に比べるとページの表示速度は多少もたつく感覚はあるものの、ひどくストレスを感じるレベルではない。TwitterやFacebookなどソーシャルアプリの閲覧や投稿、メールアプリについても問題なくスムーズに利用ができた。

 コンテンツ配信系のアプリはどうだろうか。YouTubeやDailymotionで動画を視聴してみると、さすがに所々ストリーミングが途切れてしまい、音楽PVのコンテンツなどは一曲分見終わるのにやや根気が必要だ。

 音楽ストリーミングは、曲のビットレート設定が320kbpsと128kbpsから選択ができる「ひかりTVミュージック」アプリを試してみたが、元々アプリがWi-Fi以外でインターネットにつながっている場合には128kbps品質に固定される仕様になっているため、バックグラウンドで動いているアプリを停止しておけば安定したリスニングを楽しむことができた。48kbpsで提供されているradiko.jpのラジオ番組も快適に聴取できるので、例えば国内での長旅のお供にも最適だ。

 これらのエンターテインメント系コンテンツのストリーミングを楽しむ際にも、月間のデータ通信容量制限を気にすることなく“使い放題”で利用できることが大きなポイントだと思う。ちょっとした暇つぶしにスマートフォンを活用できることの幅が広がる確かな実感が得られる。

 ワイヤレスゲートが提供するWi-Fiスポットも今回改めて都心の街中を歩きながらテストしてみてもよく見つかるし、よくつながる。YouTubeなどWeb動画をしっかり楽しみたい時や、オンラインゲームアプリを利用するときなどには積極的に活用したいサービスだ。

■入門者からヘビーユーザーまで選び甲斐のあるSIMサービス

 利用開始までのナビゲーションがとても丁寧で、MVNO SIMの入門ユーザーにもわかりやすいパッケージになっている。SIMカードを購入して、必要なときにすぐに使い始められるスピード感もよい。480円から格安SIMカードを体験できる点に注目が集まりがちだが、月間10GBの大容量をサポートするプランを提供しているMVNOもまだ少なく、ヘビーユーザーにとっても満足度の高いサービスが誕生したと言えそうだ。幅広いユーザー層に魅力をアピールできるだろう。今後はSIMフリー端末付きのプランや、音声通話SIMのプランについてもサービスの拡大を期待したい。

【レビュー】業界最安値の格安SIM「ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE」を試す

《山本 敦@RBB TODAY》

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