三菱重工、自動車の小径ギヤを高速・高能率に加工できるホブ盤を開発

自動車 ビジネス 企業動向
三菱重工・GE10A
三菱重工・GE10A 全 1 枚 拡大写真

三菱重工業は9月3日、歯車工作機械、ドライカットホブ盤GEシリーズの新モデルとして、自動車の自動変速機(AT)を構成する小径ギヤなどの量産に力を発揮する「GE10A」を開発したと発表した。

新製品は、高速・高能率加工を可能にする各種の工夫により、高い生産性を実現。米国・シカゴで9月8日から13日に開催される「IMTS 2014」(国際製造技術展:シカゴショー)で実機を初披露し、北米の自動車製造業界を中心に拡販を図っていく。

GE10Aは、最大直径100mmの歯車に対応。X軸とZ軸の早送り速度を20m/分と従来の2倍にし、主軸とテーブルにダイレクトドライブモーターを採用することで高速化を図った。また、高速ローダーによりワーク交換時間を短縮、非加工時間2秒と従来比半分以下とした。

高能率加工に向けては、切削工具(ホブ)の刃長を最大300mmとし、工具寿命を従来比で1.7倍に延長。さらに、ボルトレス設計によりワークを搬送するグリップを、工具を使わず簡便に段取り替えができる構造を採用し、ボタン一つで工具の自動交換を90秒で行える機能を搭載(オプション)したことなどで、非稼働時間を削減した。

北米では自動車のAT多段化が進んでおり、遊星ギヤユニットの中央部に位置するサンギヤや遊星ギヤとなるピニオンギヤの数が増加するとともに、ギヤの小型化・高精度化が加速する傾向にある。同社は粗加工機から仕上げ加工機までのラインアップを強みに、自動車のAT製造現場に対して小型・高精度ギヤの新しい量産ソリューションを提案していく。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
  4. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  5. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. アステモの軽EV用インホイールモーターやジヤトコの2モーターK12マーチなど、国内サプライヤー技術が熱い!…人とくるまのテクノロジー展2025
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る