BMW i3 専用タイヤを日産 リーフ に装着してみた…ブリヂストン ologic

エコカー EV
ブリヂストン ologic試乗会
ブリヂストン ologic試乗会 全 21 枚 拡大写真

13日、ブリヂストンは栃木県西那須野塩原にあるテストコース「プルービンググラウンド」にて、新開発の低燃費タイヤologicの実力を体験してもらうためプレス向けの試乗走行会を開催した。

【画像全21枚】

現在ologicは新開発のBMW『i3』にのみ純正採用されているだけで、ほかの車種向けには販売などされていない。ブリヂストンとしては、採用車種を広げたい考えで現在さらなる研究開発を続けている。その中でリーフはそのままで19インチのologicが装着できるので、ノーマルタイヤの日産『リーフ』とologic(155/65-19)装着のリーフをテストコースで乗り比べてもらうため、この体験会を開催した。

採用がi3のみというその理由は、ologicが通常サイズのタイヤより大径(19インチ、20インチ)・高内圧(320kPa~350kPa)・狭幅(155~175)にすることで、転がり抵抗(RRC)や空気抵抗を大幅に下げ、いままでにない環境性能を実現しようという設計コンセプトのため、そのようなタイヤを前提として車を設計する必要があるからだ。

試乗コースは1周およそ3kmで、さまざまな状態の舗装路(補修跡の凹凸、うねりなど)、ヘアピンカーブ、高速コーナーなどで構成される。試乗するときはあいにくの雨となったが、逆にウェット性能を体験することになった。

まずまっさきに感じたのは、発進時の車の軽さだ。パターンやコンパウンドで実現したエコタイヤ・省燃費タイヤでは感じることのないレベルで出足の軽さを感じることができる。タイヤは細くなって軽くなっているがホイールがサイズアップされるため、トータルのタイヤの重さはノーマルとほとんど同じだという。つまりバネ下荷重は変わらないので、出足の良さは大径タイヤと転がり抵抗の少なさによるものと思われる。

舗装の凹凸はそれなりに拾う。空気圧を高めに設定するため正直なところかなりゴツゴツ感を感じる。大きめのバンプのようなところでは若干車が跳ねる感じだ。しかし、その後の収まりはよく、ウェットでも走破性はむしろ高い。タイヤ幅が狭いためうねりや轍にタイやがとられることもないため、下手なワイドタイヤより安心感はある。

実は低ミューの路面は接地圧力が高くなる細めのタイヤが有利である。ologicではさらに大径タイヤとしているため、幅がせまくなっても縦方向に接地面積がとりやすい。ノーマルタイヤと同レベルの接地面積と排水性能を持っているという。ただし、空気圧が高いので、特性はピーキーになりやすく、限界付近でのブレークやグリップの抜けは注意が必要だ。

とはいうものの、試乗コースではウェットコンディションにもかかわらず、タイヤの幅を意識することはなかった。高速コーナーなどもしっかりグリップ感を感じながら走行可能で、ステアリングの細かい修正も必要なかった。

ologic開発者の桑山勲氏(タイや研究部 フェロー)によれば、今回のリーフは車側にはいっさい手を加えず、そのままタイヤだけを交換した状態で、乗り心地やボディ補強など専用の設計を行えば、細かい問題のクリアやパフォーマンスのアップは可能だそうだ。試乗コースに荒れた路面を選んだのも、その可能性に自信があるからなのかもしれない。

試乗会の最後には、転がり抵抗の差を見るため、試乗に使った2台のリーフを50km/hから同時に惰性走行をして停止距離を比較する実験が行われた。路面がウェットということもあり、2台の差は100m以上にもなった。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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