日本自動車工業会の池史彦会長は9月18日の定例会見で、円安下でも輸出が増えない現状に関して「過去の円高時に現地生産を進めた。円安だからと、すぐには戻せない」と語った。
池会長は「1ドル80円台の円高が長く続いたので、私自身はここまで短期に円安に戻ると想定していなかった。各社もそう見ていたのではないか」と指摘。この間、「各社は新興国での現地生産を進め、莫大な投資を行った」ことから、直ちには方向転換できないとの見方を示した。
また、新興国では「内需が相当厳しいところが多く、それも日本からの輸出を難しくしている」という。さらに、ロシアとウクライナの紛争といった「地政学的リスクなどの複合的要因」も、輸出を難しくしていると言及した。