【フォード エコスポーツ 試乗】女性にぴったりのスタイルと優しさ…津々見友彦

試乗記 輸入車
フォード・エコスポーツ
フォード・エコスポーツ 全 13 枚 拡大写真

塊感のある台形のボディスタイリングはキュートで、女性に好まれそうだ。がっしりと4隅にタイヤを配し安定感のあるデザインで品良くまとめられている。

リヤのバックドアにはスペアタイヤを背負い、いかにもSUVらしい力強さもお洒落に表現している。インテリアは、メーターパネルがセンス良く、楽しい。コンパクトフォードの特徴的な世界観がある。

フロントシートは剛性感があり、ランバーサポートをアジャストすると、背中をしっかりと支えてくれて居心地が良い。ロングドライビングで疲れにくい。さすがハイトの高いSUVの世界だけあり、高い視点からの前方視界は開放的で見通しが良く安心感が大きく違う。女性にはさらに市街地での運転が楽に感じるだろう。

またリヤシートも褒めたい。背当てのバックレストが程よく寝ていて、リラックスして休める。またそのバックレストの形状が背中にピッタリとフィットしているので、長距離でも背中が楽なのだ。

エンジンは1.5リットル4気筒。82kw(111ps)/6300rpm、140Nm(14.3kgm)/4400rpmと『フィエスタ』より、最大出力は大きい。が、トルクは小さい。ターボ仕様ではないので、スタート時アクセル操作の気遣いは不要だ。アクセル操作にそのままダイレクトにトルクが反応して出ているので、素直に走り出せる。ただ…その分加速は大人しいのは否めない。

0-400加速の雰囲気は、18秒後半で、ややおとなしい。もっともスタートを6速ツインクラッチのミッションがかなり丁寧につなぐのもタイムロスにはなっているのだが。

そのミッションはスタートもAT並にスムーズでかつ歯切れ良いシフトで軽快に走れる。ただやはり、マニュアル操作は、セレクターレバーのサムスイッチなので、これがパドルだったらもっと良いだろう。

電動パワステは癖がなくスムーズ。直進状態から切り込むあたりの応答感がスッキリとファインにチューニングされていて、気持ちが良い。リニアなレスポンスなので先行きの走行ラインが予測され安心感の高いハンドリングだ。

高速でのハンドリングは、背の高いハンディをギリギリに押さえ込み、フラッと初期ロールが早く出るのを上手にいなし大きく不満のない操縦性を見せている。乗り心地も時にはしっかりしたサスを感じさせるが大きく不満がなかった。

「アクティブニブルコントロール」や「ドリフト補正機能」など電動パワステの性能を最大に活用し安全性を高める、コストパフォーマンスの高いキュートなエントリーSUVだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

津々見 友彦│モータージャーナリスト
第1回日本GPに出場し、その後日産、トヨタ、いすゞのワークスドライバーとして活躍。現在は自動車雑誌、ラジオ、Car Worldなどに試乗記を書く。サーキット走りとパソコン大好き。今は自転車に凝る。

《津々見 友彦》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  4. VW『ゴルフGTI』50年の歴史で最強、325馬力の「EDITION 50」発表
  5. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
ランキングをもっと見る