【トヨタ プロボックス 試乗】周到な改良、機能本位の運転席まわり…島崎七生人

試乗記 国産車
トヨタ プロボックスDXコンフォート
トヨタ プロボックスDXコンフォート 全 10 枚 拡大写真

直近(2014年1~6月)の商用バン市場で63%のシェアという『プロボックス/サクシード』。勢い、周到かつ効率的な改良が実行されたのは、当然のことだろう。

外観では顔まわりが一新されたが、Aピラー以降の上屋は基本はキャリーオーバー。フロア、サスペンションなど車台部分の改良規模に較べ、基本の形を変えなかったのは、コンプレインがなかったからだろう。

一方インテリアは、運転席まわりが新しい。スマホや紙パックの飲み物のホルダー始め、パソコンやコンビニ弁当が置けるテーブル、センターコンソールの鞄置きなど用意された。吉野家のお弁当3つが入った買い物袋がかけられるフック、76度までリクライニングが可能な運転席背もたれ…などもポイント。いずれもビジネスマンの使用パターンに合わせた…ということだ。

少しモヤモヤするとすれば、ややビジネスライク過ぎないか? と感じたこと。営業マンが交替で乗り、いずれホコリ、汚れ、キズが増えていくであろう実情から想像して、機能・実利本位はそのままに、あと少しだけ、情緒的な雰囲気が、デザインで表現されたなら、より仕事場環境としての心地よさがアップしそう…と思えた。

無理をいい短時間の試乗をさせていただいた範囲では、走りは想像以上のなめらかさ、快適さだった。乗ったのは1.3リットル車(DXコンフォート)だったが、CVTとの組み合わせで、十分にメリハリのある走らせ方ができた。155/80R14サイズのLTタイヤ(指定空気圧は前/後=220/240または290kPa)を装着。荷室車軸上付近に100kgのウエイトが載せられた状態だったが、乗り味心地はスムースでフラット感も高く、音や振動も想像以上の小ささだったことを報告しておきたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  3. ホンダ『スーパーEV』世界初公開へ、小型EVで「運転の楽しさ」提案
  4. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
  5. 「欧州のカローラになりそう」ルノーの最新ハイブリッドコンパクトに日本のファンも熱視線!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る