オーストラリアの西部で行われているオーストラリアン・サファリ2014はレグ6を迎えフィニッシュまであと1日となった。しかし、9月26日のレグ6は、三菱『アウトランダーPHEV』のステアリングを握るスティーブ・グレニーにとって非常に残念な1日となってしまった。
前日のレグ5でグレニーは、破損したステアリングギヤボックスの修理をサポートカーの故障が原因で行えず走行を断念。その後アウトランダーPHEVはTMR(チーム三菱ラリーアート)オーストラリアのメカニックによって完璧に修理され、レグ6での再出走を果たした。
SSのスタート後グレニーはしばらく順調に走行を続けていたが、約75km地点で前を走るマシンに追いついてしまい、しばらく砂ぼこりの中を走ることになる。やがて前を走るマシンがコースの端に寄り道を譲ったため、グレニーは追い越しを試みた。しかし、その際に走行ライン上に固い木の株が現れグレニーは何とかそれを避けたが、その先の大きな土壁に当たってマシンは大きくはね上げられ、前方に転がりかけた。転倒こそ免れたが、不自然な着地のショックで左側の前後足まわりを破損。その場でマシンはストップし、グレニーはSSからの離脱を余儀なくされた。
SSを走破できなかったグレニーには、結局16時間42分のペナルティが加算され総合順位は20位に後退。駆けつけたチームのメカニックによるロードサイドサービスで足まわりの交換作業を行い、何とかカーナーボンのビバークにたどり着いたアウトランダーPHEVは、整備の上明日の最終日に再出走する予定だ。
苛酷なオーストラリアン・サファリも明日でいよいよ終了。カーナーボンから南側に約400km離れたカルバリがラリーの最終目的地となる。