【パリモーターショー14】ランボルギーニCEOインタビュー…我々の持つ技術を集めて『アステリオン』を作った

自動車 ニューモデル モーターショー
代表兼CEOステファン・ヴィンケルマン氏(右)と、研究・開発部門取締役マウリツィオ・レッジャーニ氏(左)
代表兼CEOステファン・ヴィンケルマン氏(右)と、研究・開発部門取締役マウリツィオ・レッジャーニ氏(左) 全 13 枚 拡大写真

2014年のパリモーターショーにおいて、ランボルギーニは同ブランド初となるプラグイン・ハイブリッドの『アステリオン(ASTERION)LPI 910-4』を発表した。そのランボルギーニを率いる代表兼CEOステファン・ヴィンケルマン氏と、研究・開発部門取締役マウリツィオ・レッジャーニ氏に話を聞くことができた。

「CO2規制が厳しくなる中で、ランボルギーニのDNAを守りながら、将来もやっていかなければいけません。それに対して、今ならばプラグイン・ハイブリッドだと考えました」とヴィンケルマン氏は、開発の背景を説明する。

では、その技術はVWグループ内から調達したのだろか?

「開発は他社との共同開発ではなく、ランボルギーニの中に専門のエンジニアリング・チームを立ち上げました。ランボルギーニの中にある技術を集めてやりました」と、あくまでも独自開発であることをレッジャーニ氏は強調する。

レッジャーニ氏によると、アステリオン(ASTERION)LPI 910-4のシャシーは同社の『アヴェンタドール』、パワートレインには『ウラカン』を利用しているという。そこに、前輪にふたつのモーター、リヤにひとつのモーター。そして、ドライブシャフトを除外したことで空いたセンタートンネル内に10.5kWhのバッテリーを押し込めたという。車体の中心部にバッテリーがあることでは、運動性能的と安全面の両面で有利だ。

ちなみに、近い将来にSUVモデルをリリースすると発表しているランボルギーニであるが、「今現在、我々の持っている技術で開発した(レッジャーニ氏)」「我々のメッセージを伝えるためには、今、持っているものでやらなくてはいけない(ヴィンケルマン氏)」という考えから、今回はスポーツカーのプラグイン・ハイブリッドとしたという。

では、ランボルギーニは、今後、ハイブリッドを積極的に展開する予定はあるのであろうか? もしも、展開するのであれば、SUVのハイブリッドもありえるのか? という質問に対しては、「エンジニアリング的に可能かどうかという問題はあるし、各国の規制もあります。どこで販売するのか? ということもね」と(ヴィンケルマン氏)の答えは慎重だ。

「ひとつめのステップは、今、持っているものを最大限にすること。今は、NAエンジンを持っているが、ターボ・エンジンもあり得るでしょう。もしも、ターボが可能となれば、ハイブリッドも可能になります」と、ヴィンケルマン氏は今後の展開を語った。

◆ステファン・ヴィンケルマン 
アウトモビリ・ランボルギーニ 代表兼CEO
1964年ベルリン生まれ。メルセデスベンツ、フィアットを経て、2005年1月1日、アウトモビリ・ランボルギーニの代表兼CEOに就任。

マウリツィオ・レッジャーニ 
アウトモビリ・ランボルギーニ研究・開発部門 取締役
1959年イタリア北東部サン・マルティーノ・スピーノ生まれ。マセラティでキャリアをスタートさせ、ブガッティを経て、1998年にムルシエラゴのプロジェクト・リーダーとしてランボルギーニ入社。2001年には、パワートレインおよびサスペンションの研究・開発部門の責任者に就任。2006年7月以降はアウトモビリ・ランボルギーニの研究・開発部門のディレクターを務める。

《鈴木ケンイチ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. BMW、カーボン素材を天然繊維複合素材に置き換え、量産車に採用へ
  5. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る