日立造船など、耐衝撃性バイオポリマーの開発に成功

船舶 企業動向

NEDOプロジェクトで、日立造船を主体とする産学連携グループは、非可食性バイオマスである木本植物の杜仲が作り出すバイオトランスポリイソプレンから耐衝撃性バイオポリマーの開発に成功した。

開発したバイオポリマーは単体として、代表的なバイオ素材であるポリ乳酸に比べ26倍の耐衝撃性を持つ。今後、自動車産業、福祉(介護)用具産業、スポーツ産業向けのバイオ素材としての活用を見込んでいる。

トランスポリイソプレンは、ゴムやプラスチックのひとつで、主に石油を原料に製造される。50度付近の低温で可塑性を示し、成型加工ができるほか、形状記憶プラスチックの原料になるなどユニークな性質を持つ。しかし、石油原料から化学触媒により作られたトランスポリイソプレンは、分子量分布が広く高分子量体のものの製造が難しいため、産業利用は広がっていない。

一方で、植物由来のトランスポリイソプレン(バイオトランスポリイソプレン)は、酵素反応により生成されるため、石油由来化学品に比べて高分子量で、分子量も均一度が高い特徴を持つ。このため、分子構造は、同じ化学品でありながら石油由来化学品とは全く異なる物性を示す。

今回の事業では、バイオトランスポリイソプレンの特徴に着目し、バイオトランスポリイソプレンの一貫製造プロセス開発を行うとともに、特徴を持つバイオトランスポリイソプレンを原料に分子間架橋を施すなどの技術開発を進めた結果、バイオ素材の代表であるポリ乳酸(標準品)と比較して26倍の性能を有する耐衝撃性バイオポリマーの開発に成功したもの。

今後は、非可食性バイオマスであるトチュウバイオマスから化学品までの一貫製造プロセス開発を進める。ベンチスケールによる精製プロセスの実証や、出口戦略を見据えた開発として、バイオポリマーと石油由来化学品ポリマーを混合したブレンド材料や無機フィラーを用いた高強度複合材料など、付加価値の高い機能性素材の開発にも取り組む。

《レスポンス編集部》

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