ドイツの高級車メーカー、メルセデスベンツは10月2日、フランスで開幕したパリモーターショー14において、改良新型『Bクラス・エレクトリックドライブ』を初公開した。
同車は、メルセデスベンツ『Bクラス』をベースに開発された市販EV。2012年秋のパリモーターショー12でコンセプトカーを披露し、2013年3月、ニューヨークモーターショー13で市販版をワールドプレミア。
Bクラス エレクトリックドライブは、小型MPVとして定評あるBクラスのスペースユーティリティ性能はそのままに、ゼロエミッション走行を可能にしたEV。その特徴は、リアアクスル前方に設けられた「エナジースペース」と呼ばれる空間。このエナジースペースに二次電池(リチウムイオンバッテリー)をレイアウトすることで、通常のBクラスと変わらない室内スペースをもたらした。
パリモーターショー14では、Bクラス・エレクトリックドライブが初の改良を実施。通常のBクラス同様、外観は、フロントが新デザイン。バンパーやヘッドライトに組み込まれたデイタイムランニングライトが新しい。「LEDハイパフォーマンス」と呼ばれるヘッドライトをオプション設定。リア周りでは、テールランプやクロームが施されたバンパーが新デザイン。
室内は、ディスプレイモニターを8インチに大型化。ダイヤルスイッチ類のレイアウトも見直された。室内照明は、12色から選択できるようになり、異なるムードも演出可能としている。
EVパワートレインに変更はない。モーターは、最大出力180hp、最大トルク34.7kgmを発生。二次電池は、リチウムイオンバッテリー。1回の充電で、最大200kmを走行できる。0‐100km/h加速は7.9秒、最高速は160km/h(リミッター作動)の性能を備える。
パリモーターショー14のプレスカンファレンスには、ダイムラー取締役会のディーター・ツェッチェ会長が登壇。「Bクラスは成功を収めた。だからこそ、競合プレミアムメーカーが、Bクラスのセグメントに参入してくるのは理解できる」と述べている。