【三菱とモータースポーツ】増岡浩氏「PHEVでダカールめざす」…ラリーで磨かれる三菱SUV

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長年パリダカでのドライバーをつとめ、現在は市販車の開発や人材育成に携わる三菱自動車 増岡浩氏
長年パリダカでのドライバーをつとめ、現在は市販車の開発や人材育成に携わる三菱自動車 増岡浩氏 全 12 枚 拡大写真

10月25・26日に東京・お台場で行われ、10万人以上が来場し盛況となった「モータースポーツジャパン フェスティバル イン お台場」。今年も三菱は会場内にブースを出展し、レーシングカーの迫力あるデモ走行を披露した。

今回のイベントではパイクスピーク参戦車両『MiEV Evolution III』をドライブした増岡浩氏は、モータースポーツへの挑戦は「三菱らしい“しっかりしたクルマ”を作っていく上では欠かせない存在」だと語ってくれた。

三菱といえば「パリ・ダカール・ラリー(現ダカール・ラリー)」や「WRC(世界ラリー選手権)」に参戦し、数々の優勝を勝ち取ってきた名門。増岡氏も「三菱というとモータースポーツ、ラリーというイメージが強く、今でも多くの方に注目してもらっている」と印象を話してくれた。

世界中の強豪が集まる舞台で何度も優勝を飾り、今でも世界中のファンから愛されている『パジェロ』や『ランサーエボリューション(ランエボ)』も、過酷なモータースポーツの舞台で鍛えあげられてきたクルマの一つ。そこに今度は、三菱の技術の粋を尽くした『アウトランダーPHEV』による様々な挑戦を考えているようだ。

現在は、電気車両技術と四輪車両技術が持つ可能性をアピールするため高性能EVプロトタイプカー『MiEV Evolution』シリーズで2012年からパイクスピークに挑戦。技術のアピールだけでなく、ここで得られたデータはアウトランダーPHEVなどに採用されている先進の四輪駆動システム「S-AWC」の研究開発にも大きく役立っている。実際にレース車両の開発も市販車の先行開発部隊が中心となっており、より新しい技術を過酷なステージで最高のパフォーマンスを発揮させるべく、日々努力が重ねられているとのこと。

「パイクスピークも3年計画でやってきましたが、ただ参戦するのではなく、1年目はまず完走、2年目は優勝を目指すというように毎年目標を立ててレベルを上げてきました。今年はEVクラス優勝まで行きましたけど、これで終わりじゃないと思っています。特に電気車両技術についてはもっともっと限界を試していきたいと思っています」

こうして培ったノウハウをもとに新登場したアウトランダーPHEV。来年もアジアクロスカントリーラリーなどへの参戦を予定。行く行くは増岡氏も優勝経験のあるダカール・ラリーを目指したいと語ってくれた。

「普通のテストでは全く問題がなくても、ダカール・ラリーでは必ず何かが起こる、それだけ過酷なレースです。それを克服できれば地球の隅々まで走れるクルマになると思う。パジェロもそうやって鍛えられてきた1台です。今開発しているPHEVも最終的にはダカール・ラリーに挑戦させて、あの過酷なレースを走り切れるPHEV車というのを目指していきたい」

「もちろん、様々な先行開発にもなるし、パジェロクラスを愛用されている方(特にヨーロッパ)は、本当にラリーのステージで観るような奥地までいきます。お客様の期待に応えるためにも、また”しっかり走れるクルマ”をダカール・ラリーで鍛えたい」

最後に増岡氏は「三菱車の魅力は耐久性・信頼性・走破性だと思います。本当のことを言うとクルマの下側をお見せしたいくらい骨格がしっかりしているのが最大の特徴です」とコメント。今後もモータースポーツに挑戦し、そこから生み出される三菱らしい“しっかりしたクルマ”に期待したい。

《吉田 知弘》

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