MH370便、乗客家族が初の損害賠償訴訟…マレーシア航空と連邦政府を相手取る

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北京のマレーシア大使館前で抗議デモをおこなうMH370便犠牲者の家族達(2014年3月25日)
北京のマレーシア大使館前で抗議デモをおこなうMH370便犠牲者の家族達(2014年3月25日) 全 2 枚 拡大写真
今年3月8日にクアラルンプール新国際空港(KLIA)から北京に向う途中で消息を絶ったマレーシア航空(MAS)MH370便の乗客の家族が10月31日、マレーシア政府とMASを相手取って高等裁判所に損害賠償を求める訴訟を起こした。

事件発生から8カ月以上も経つのにいまだ行方も生死も確認されていない状態で、家族による民事訴訟はこれが初めてとなる。訴えを起こしたのは同機に搭乗していたジー・ジンハンさんの実兄らで、原告側弁護士はMASに対しては旅客を目的地まで無事に運ぶという契約に違反したと指摘、民間航空局や出入国管理局、空軍を管轄するマレーシア連邦政府に対しては職務怠慢を指摘した。

事件発生直後に米国の弁護士事務所が家族に訴訟を起こすことを呼び掛けたが、まだ捜索活動が端緒についたばかりで、同機が無事に発見される期待が家族の間で強かったことから実現しなかった。

MH370便には乗員乗客239人が乗っており、うち152人が中国人だった。途中で方向を変えてインド洋方面に向ったことまでは確認されているが、その後の消息はいまだ分かっていない。現在もインド洋南方海上での捜索活動が行われている。

事件の詳細が明らかになる過程で、乗客の盗難旅券によるなりすましを見逃したこと、空軍レーダー監視体制、当局の矛盾した発表などの様々な問題点が浮上している。

伊藤 祐介

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