箱根登山鉄道の新車「アレグラ号」3000形が運行開始

鉄道 企業動向
強羅駅を出発する『アレグラ号』の一番列車
強羅駅を出発する『アレグラ号』の一番列車 全 13 枚 拡大写真

箱根登山鉄道は11月1日、新型車両3000形「アレグラ号」の運行を開始した。3000形は窓の大きな外観と「バーミリオンはこね」と名付けられた鮮やかな赤系の塗装が特徴。強羅駅(神奈川県箱根町)では一番列車の出発式が開かれ、乗客や関係者らがデビューを祝った。

3000形は同社で25年ぶりとなる新型車両で、デザインは小田急ロマンスカーの50000形「VSE」や60000形「MSE」などを手がけた「岡部憲明アーキテクチャーネットワーク」が担当した。前面は大型ガラス、側面にも上下に大きく広がる展望窓を配しており、ガラス面積は従来の2000形と比べ約30%広がった。愛称の「アレグラ(Allegra)」は、今年で姉妹提携35周年となるスイス・レーティッシュ鉄道が走るグラウビュンデン州の言語、レート・ロマンシュ語のあいさつ言葉にちなんでいる。

強羅駅2番ホームで開かれた出発式では、箱根登山鉄道の府川光夫取締役社長が「すばらしいデザインで、まさしく箱根の山にふさわしい車両、箱根全山の魅力アップに貢献する車両ではないかと自負している。多くのお客様に楽しんでいただける車両として、安全を最優先に『アレグラ号』を運行してまいりたい」と挨拶。府川社長やレーティッシュ鉄道プレジデントのステファン・エングラーさんらによるテープカットなども行われた。

2400通を超える応募から抽選で選ばれたという、一般の招待客60人を乗せた一番列車は10時18分、強羅駅に設置されているカウベルの音が鳴り響く中を箱根湯本に向けて出発。一番列車に乗車した、神奈川県座間市から来たという夫婦は「窓が広くて開放的」「座席からも外の風景を広く見渡すことができて、座った人の目線を考えてつくられているなと感じる」と話していた。

3000形「アレグラ号」は2両あり、2両編成の場合は「アレグラ号」のみ、3両編成の場合は2両編成の従来車両と「アレグラ号」1両を連結して運転する。編成と運行スケジュールは同社のウェブサイトで公開しており、運行日の約3日前から確定次第掲載するとしている。

《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  3. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
  4. クラシックな雰囲気が人気! ダムドの『ハイゼット/アトレー』向けカスタムボディキットに新作アイテム3点が登場
  5. 「衝撃の価格」中国メーカーの大型3列シートSUVが話題に!「むしろ経営が心配」の声も
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る