【SUPER GT】今週末の最終戦、チャンピオン争いはどうなる?…シーズン振り返り

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2014 SUPER GT 第7戦 GT500クラス 決勝 タイ・チャン国際サーキット
2014 SUPER GT 第7戦 GT500クラス 決勝 タイ・チャン国際サーキット 全 20 枚 拡大写真

4月に岡山国際サーキットで開幕した2014年のSUPER GTは今週末の第8戦ツインリンクもてぎで最終戦を迎える。

今年からGT500クラスはドイツツーリングカー選手権と車両規則を統一。エンジンも2.0リットル直列4気筒ターボエンジンに変更された。特にマシンのダウンフォースが向上したことが影響し、各コースでコースレコードが塗り替えられ、昨年よりもハイレベルなバトルが繰り広げられてきた。

またシリーズ戦では、唯一の海外ラウンドとして初めてタイで開催。新設されたチャーン・インターナショナル・サーキットで行われた第7戦では7万5168人のファンが来場し大盛況となった。

シーズン前半はレクサス、ニッサン勢が好調。開幕戦では伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ(#37 Keeper TOM’S RC F)が新型車両でのデビューウィンを飾り、第3戦オートポリスではニッサン『GT-R』が19年ぶりに表彰台を独占した。一方、伝統の『NSX』を復活させたホンダ勢だったが、序盤からマシントラブルが多発し苦戦。それでも中盤から勢いを取り戻し、第5戦富士では塚越広大/金石年弘(#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT CONCEPT-GT)が予選ポールポジション。荒天となった決勝レースは山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ(#18 ウイダーモデューロNSX CONCEPT-GT)が陣営に今季初優勝をもたらした。

第7戦を終えてのドライバーズランキングはジェームス・ロシター(#36 PETRONAS TOM’S RC F)が67ポイントでトップ。それを3ポイント差で伊藤/カルダレッリ組の37号車が追いかけ、松田次生/ロニー・クインタレッリ(#23 MOTUL AUTECH GT-R)が6ポイント差、安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#12 カルソニックIMPUL GT-R)が7ポイント差で続いている。なお36号車の中嶋一貴はル・マン参戦のため2戦欠場しているため、ロシターと同じチームであってもドライバーズチャンピオン獲得の権利はない。

これまで獲得したポイントに応じてウェイトハンデが課せられてきたが、最終戦では全車ノーウェイトになる。特にウェイトの影響で苦戦が続いていたニッサン『GT-R』の2台にとっては、再び速さをみせるチャンス。後半になって一気にポイントを稼いで首位にたった36号車のロシターを封じ込めることができるか、チェッカーを受けるまで抜きつ抜かれつのバトルが展開されそうだ。

またランキング6位の山本尚貴(#18 ウイダーモデューロNSX CONCEPT-GT)も逆転の可能性を残しているが、優勝が絶対条件と厳しい状況。さらにチームの躍進に貢献したマコヴィッキィがWEC参戦のため欠場となってしまうが、代わりにGP2シリーズに参戦中の伊沢拓也がチームに加入。地元栃木県でのレースで大逆転のチャンピオンを勝ち取れるか、こちらも注目したい。

海外メーカーのマシンも多数参戦するGT300クラスはBMW『Z4』とメルセデス『SLS』の一騎打ちに。現在、谷口信輝/片岡龍也(#4 グッドスマイル初音ミク Z4)が67ポイントでトップ。9ポイント差で平中克幸/ビヨン・ビルドハイム(#11 GAINER DIXCEL SLS)とヨルグ・ミューラー/荒聖治(#7 Studie BMW Z4)が追いかけている。ポイント的には4号車の谷口/片岡組が有利だが、11号車は昨年のもてぎで優勝を飾っており相性も良い。こちらも最後までチャンピオン争いの行方から目が離せない。

今シーズン大変革があったSUPER GT。その最終レースは、果たしてどんな結末になるのか。決勝レースは16日13時00分にスタートが切られる。

《吉田 知弘》

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