【SUPER GT 最終戦】もてぎ決戦の予選前日テスト…GT500のタイム上位には王者候補が並ぶ

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GT500のホンダ勢で唯一、タイトルの可能性を残して最終戦を迎えた#18 NSX。
GT500のホンダ勢で唯一、タイトルの可能性を残して最終戦を迎えた#18 NSX。 全 8 枚 拡大写真

2014年SUPER GTシリーズ最終戦(第8戦)の予選前日である14日、開催地の栃木県・ツインリンクもてぎ(ロードコース)で公式テストが実施され、GT500クラスではドライバーズチャンピオン候補の5陣営がベストタイム上位を占める結果となった。

GT500クラスは5つの陣営にドライバーズチャンピオン獲得の可能性があり、GT300も3陣営によるドライバーズチャンピオン決定戦ということで、ファンも大注目の最終戦もてぎ。国内でのSUPER GTのレースウイークは8月末の鈴鹿戦以来久々であり、それに首都圏から近い立地ということも手伝ってか、平日だというのにお昼のオープンピット時には長い列ができるなど、最終決戦の舞台もてぎは早くも雰囲気が盛り上がりつつある。

予選前日に設定された公式テストは、13時~16時15分という長丁場。通常のレースウイークでは土~日しか走らない最近のSUPER GTにしてみれば、異例の金曜日となった。チャンピオンを争う各陣営はもちろん、最終戦を勝って終わりたいすべての陣営にとって貴重な走行機会となったことだろう。なお、最終戦は原則全車ノーウエイトハンデでの戦いとなる(GT500は全車ノーハンデ。GT300も一部車両に最大10kgのハンデが残るが、大半がノーハンデ)。

この時季にしては暖かめともいえる天候で、ドライコンディションに恵まれた195分間のセッションにおけるベストタイム順位では、GT500はチャンピオン争いに絡む5車がトップ5に並んだ。各車が何を重視して走行していたかが一様とはいえないテスト走行なので、ベストタイムの序列だけで予選~決勝の趨勢を占うことはできないが、開幕戦以来の全車ノーハンデの状況下、力のある陣営がしっかり力を示しつつある、とも解釈できる順位状況ではあった。

■金曜テスト/ベストタイム上位(GT500クラス)
1位 #36 PETRONAS TOM’S RC F(中嶋一貴&J.ロシター/BS) 67点
2位 #23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/MI) 61点
3位 #12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信&J-P.デ.オリベイラ/BS) 60点
4位 #18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(山本尚貴&伊沢拓也/MI) 53点
5位 #37 KeePer TOM’S RC F(伊藤大輔&A.カルダレッリ/BS)  64点
※BS=ブリヂストン、MI=ミシュラン
※各車の末尾の点数は前戦までの獲得ドライバーズポイント。ただし#36はロシター、#18は山本のポイントで、WEC参戦による2戦欠場があった一貴と、今回がSUPER GT今季初出場の伊沢には実質的なドライバーズタイトル獲得権はない。

トップタイムをマークしたのは、ドライバーズポイントでも現在ロシターが首位に立つ#36 レクサス RC Fで、セッション前半にマークした1分39秒460が一番時計になった。セッション後半は全体的にベストタイム更新がなかった印象なので、決勝レースを意識したロングランを行なっていたチームが多かったのかもしれない。なお、今回GT500で自力チャンピオン獲得権があるのは、#36と、同じくTOM’Sチームの#37 レクサス RC Fの得点上位2台のみで、追う日産GT-Rの2台(#23 & #12)と#18 ホンダ NSXに関しては他力が必要な状況となっている。

GT300クラスはメルセデスの#10 GAINER Rn-SPORTS SLS(植田正幸&山内英輝/ダンロップ=DL)の1分49秒230がトップタイムだった。ドライバーズチャンピオン争い首位で、今回決勝3位以内なら自力王座の#4 グッドスマイル 初音ミク Z4(谷口信輝&片岡龍也/ヨコハマ=YH)は15位タイム。一方、ともに9点差で#4を追う2台は上位タイムをマークしており、#11 GAINER DIXCEL SLS(平中克幸&B.ビルドハイム/DL)が僚友の#10に続いて2位、#7 Studie BMW Z4(J.ミューラー&荒聖治/YH)も3位だった。

SUPER GT最終戦もてぎの公式予選(2段階ノックアウト式)は、明日(15日)の13時30分開始予定。シリーズ最短の決勝250km戦だけに、いつも以上に予選の展開が熱くなることも予想される。

《遠藤俊幸》

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