東京工科大学の、誰でも無料で学べるオンライン講座…ドコモ等も協力

エンターテインメント 話題
gaccoを利用し反転授業(東京工科大学)
gaccoを利用し反転授業(東京工科大学) 全 8 枚 拡大写真

 東京工科大学(東京都八王子市)では、アクティブラーニングや反転学習を積極的に取り入れている。その取組みのひとつとして「gacco(ガッコ)」を利用した授業を開始した。

【画像全8枚】

 「gacco」は日本版MOOC(大規模公開オンライン講座)であるJMOOCのひとつで、NTTドコモとNTTナレッジ・スクウェアが提供するもの。大学講座をネットを通じて、だれでも無料で受講できる。

村井純教授のJMOOC「インターネット」を活用

 JMOOCを利用した授業を展開しているのは、同大学のコンピュータサイエンス学部2年の「インターネット」だ。この授業は全15コマで、そのうち5コマにJMOOCを利用した反転授業を取り入れている。利用するJMOOCのコンテンツは、慶應義塾大学 村井純教授の「インターネット」。講座の中で大学の授業として活用する動画を、事前に学生に伝えて視聴させる。授業はJMOOCの講座を視聴している前提で進められる。

 取材したのは、岩下志乃准教授と伊藤雅仁講師による「IPv6」に関する授業で、2教室でそれぞれ150名前後の学生に対して同時に行われた。学生たちは事前に、指定されたJMOOCの講座で予習する。授業当日は、先生がスライドやPCの画面を駆使しながら、学生に課題の発表をさせたり、質問に答えさせていく。

 授業の後半では、IPv6の活用事例や問題点、今後の可能性などを議論し、最後に授業内容のまとめと各自の考えを入力させて提出させていた。提出は学生各自のPCからオンラインで行われる。同大学には、クラウドサービスセンターという学内クラウド環境が整備されており、教材や資料の閲覧、課題の提出のほか、授業の出欠もオンラインで行われている。

 なお、東京工科大学では、アクティブラーニングとともに授業でのICT活用も進めており、コンピュータサイエンス学部の学生はノートPC必携となる。テキストもあえて使用せず、先生が作成したスライドなどをベースに授業を進めている。ノートを手書きでとる学生もいれば、PCに打ち込む学生もいる。

補助教材としてJMOOCを活用

 JMOOC活用授業導入のきっかけや狙いを、コンピュータサイエンス学部の亀田弘之学部長に聞いた。

 「MOOCsを、既存大学の授業と競合したり対抗するものと捉える方もいるかもしれませんが、今後の大学運営を考えるとICTをうまく利用するとともに、MOOCsとの共存を考えることは避けられないと思います。そこで、まず授業の補助教材として活用できないかと考え、今回の授業で利用を始めました。それに、他大学の著名な先生の授業が受けられるというのも、学生のよい刺激になると思いました」と亀田学部長。既存授業を補完させることで、リアルの授業とMOOCsの融合を図っている。

ユニークでわかりやすい授業で予習効果

 授業に参加した学生にも意見を聞いた。まず、JMOOCの講座は自宅で休みの日に視聴しているとのことだ。動画は尺があらかじめわかっており、その時間を確保して動画視聴するというスタイルで、予習のモチベーションが変わってきたという。村井教授の講義については「ユニークでわかりやすかった」との感想だ。

 テキストや参考書を開くより、予習のハードルが下がっているのかもしれない。10分単位の動画というのも今の学生のライフスタイルに合っている。授業を行った伊藤氏も、予習による理解力の向上を感じていると述べていた。

 最後に亀田学部長は、「まだ導入したばかりだが、展開方法などをこれからも研究していく」とし、今後は、(理工系の同大学において)人文・社会系の授業での活用や、東京工科大学からのJMOOCコンテンツ提供の可能性などを検討したい、と抱負を語った。

東京工科大が村井純教授のJMOOC活用し反転授業、その狙いとは

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『エスティマ』が“走りのミニバン”として復活か…アルファードと棲み分けは
  2. 物理的に発進阻止する盗難防止アイテム、『バリケード ブレーキペダルロック1』発売
  3. なぜ?テスラ・BYD・ハイブリッドを選ぶのか、日本の BEV ユーザーのリアル…国際経済研究所 小林浩氏[インタビュー]
  4. 次期トヨタ『GRスープラ』はハンマーヘッド顔に!? 450ps級ハイブリッドで2027年登場の可能性
  5. 【ボルボ V60 PHEV 新型試乗】クラシカルな温もりと、未来に残すべきパッケージング…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. マツダの車載CO2回収装置、走行中の貯蔵に初成功…回収量は前回比9.6倍の804gに
  2. 7/27申込締切 【激変するインド自動車産業】政策転換とEVシフト、クイックコマースが拓く日本企業の勝機
  3. 3000アンペアの急速充電に世界初成功、電動トラックの未来を切り開く…MAN
  4. 「フィジカルAI展2026」初開催、現在地を知る!…ものづくりワールド
  5. BMW工場にヒューマノイド「Figure 03」導入…フィジカルAIで全身協調制御
ランキングをもっと見る