【スバル レガシィ アウトバック 試乗】 リミテッド、しなやかで安心感のある乗り味とスタイル…島崎七生人

試乗記 国産車
スバル レガシィ アウトバック リミテッド
スバル レガシィ アウトバック リミテッド 全 9 枚 拡大写真

最低地上高200mmは初代(日本名は『ランカスター』)以来の同車が堅持するスペックのひとつ。『アウトバック』は、日本車には珍しく、ブレずに、独自のSUVコンセプトを一貫させてきた。

今回の新型でも“らしさ”はしっかり継承。とりわけ、ゆったりとした走りっぷりは同車ならではの味だが、 リミテッドに採用の「スタブレックス・ライド」は、なめらかな乗り味、安定感、しっかりとしたステアリングフィールを作り出す。一方、2.5リットルの水平対向4気筒エンジン(FB25型)も、175ps/235Nmと余裕があるだけでなく、スムースな上、エンジン回転を上げていくと車内にさり気なく小気味いいメカニカル音を届かせる。その音質は以前の水平対向エンジンらしさをほんの少し交えた、心弾むものだ。

室内空間はとくに幅方向のゆとりが増し、上級クラスらしさが味わえる。Aピラー付け根を50mm前出ししたというが、その位置は適切で、ウエストラインが全周シンプルに繋がっていることと視界のよさもあり、車両の見切りが非常にいいのも嬉しい。ラゲッジスペースは広く、床下のサブトランクは大容量だ。

それとスタイルのよさ。先代はやや厳つい印象があったが、新型は安心感は保ったまま、よりしなやかで洗練された印象に生まれ変わった。あらずもがななキャラクターラインなどなく、ひとさじの抑揚を持たせたドア断面、しなやかな張りを形成するフェンダーアーチのフレア等、ディテールが十分に吟味されたうえでの、ぜんたいのニート(Neat)な雰囲気がいい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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