【レクサス RC F 試乗】じゃじゃ馬ではない、ドライバーに寄り添う“優しさ”…日下部保雄

試乗記 国産車
レクサス RC F
レクサス RC F 全 18 枚 拡大写真

レクサス『RC F』はベースとなった『RC』に、さらにボディ強化を施してガッチリした土台をつくり、ハイパワーに十分に対応できる車体を作り上げている。一体発泡成形のバケットシートは身体によくフィットしつつ、乗降性を損なわない優れものだ。コクピットはスポーツカーらしい雰囲気に包まれているがタイトではない。『LFA』譲りのRC F専用スライドメーターは、必要な情報が分かりやすく表示されてワクワクする。

【画像全18枚】

注目のドライブセレクトは「ECO」、「NORMAL」、「SPORT S」、「SPORT S+」の4つの走行モードを選択でき、ハイライトはSPORT S+だ。セレクトレバーをマニュアルモードでパドルシフト操作をすると、まさに硬派のスポーツカーだが、セレクターレバーを「Dレンジ」に入れっぱなしでも存分に楽しめる。むしろミスが少ないので、こちらの方がお勧めだ。

トランスミッションは8速のトルコンATで変わらないが、変速スケジュールがRC Fに最適チューニングされている。耐久性も高く、このままレースにも使えるほどだ。

ブロックを除いてほぼ一新された2UR-GSE型5リットルのV8エンジンは最高回転数が500rpm上げられ、54psパワーアップした477ps。大排気量自然吸気エンジンの回転の伸びはやっぱり魅力的で、特に2URのバランスとピックアップの良さは気持ちよい。

したがって加速力は素晴らしい。しかもエンジン回転に伴ったパワーの上昇は速度を合わせやすく、実にコントロールしやすい。決してじゃじゃ馬ではないところがRC Fの真髄だ。

一般公道でRC Fのポテンシャルを試すことはできないが、クローズド空間ではRC Fがドライバーに寄り添ったマシンであることが良くわかる。グリップ限界は高く、基本的に弱いアンダーステアにセッティングされているが、曲げる力を備えている。決して軽くないV8を搭載しているので、フロントヘビーのステア特性が顔を出すが、ちょっと待っているとグイグイ曲がってくれる。特にTVDは強い旋回力を与えることができ、コースに応じてその旋回力を変えることが出来る。ハイスピードコースはサーキットモード、中低速コースはスラロームモードが適する。

パワーに見合った超強力なブレーキ、最後にクルマの姿勢安定を図る優れたVDIM、どれをとっても他にはない魅力を持ち、RC Fをドライブした後は誰もが笑顔になる。そんなスポーツカーに仕上っている。

■5つ星評価
パッケージ:★★★★
インテリア / 居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

日下部保雄|AJAJ会長/モータージャーナリスト 
大学在学中からモータースポーツに参戦し、卒業後は専門誌をはじめ雑誌等に新型車の試乗レポートやコラムを寄稿。新型車や自動車部品の評価、時事問題の提起などの分野で、TVのモーターランド2、自動車専門誌、一般紙、WEBにおいて活動。またその経験を活かした講演、研修などに携わる。ドラインビングインストラクターとして、安全運転のためのドライビングスクールを主宰するなどの実際面からの安全へのフィードバックも行っている。2006年よりAJAJ会長に就任。

《日下部保雄》

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