【レクサス RC F 発表】V8 搭載の理由と、注がれたヤマハのバイク魂
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「低負荷のときはトルク変動が少なく、アクセルをあければ大きくなります。この差が、踏んだ瞬間の“来た!”という感覚を生み出します。V6エンジンは低負荷でもトルク変動が大きいため、この感覚はなかなか出ません。だから“V8”なのです。」(矢口氏)
矢口氏はさらにバイクを例に挙げる。
「二輪のレーサーで走る際は、ライダーはメーターを見る暇がありません。そのためトルクの立 ち上がりを感じさせるために、わざとトルク変動を付けて、スロットル操作でそれを感じ取れるように作られているんです。」(矢口氏)
バイクを例に挙げるのにも理由がある。「この(RC Fの)エンジンにはヤマハ(発動機)さんも関わっておりますので、二輪の技術も融合させているんです」と矢口氏。
ちなみにヤマハ発動機は、スポーツバイク用エンジンに“クロスプレーンコンセプト”という考え方を用いている。エンジンの爆発をライダーがより感じることで、アクセル操作がよりしやすくなるという考えだ。「今後もこの形式は守っていきたい」という同氏。“F”のパフォーマンスには、スポーツバイクの魂がダイレクトに注ぎ込まれている。
《阿部哲也》