【トヨタの安全技術】自動ブレーキ、2種類のセンサーで認識性能向上と信頼性を確保

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Toyota Safety Sense(トヨタ・セーフティ・センス)
Toyota Safety Sense(トヨタ・セーフティ・センス) 全 10 枚 拡大写真

トヨタ自動車は、「Toyota Safety Sense(トヨタ・セーフティ・センス)」と名付けた自動ブレーキを2017年までに日米欧で販売するほぼすべての乗用車に導入すると発表した。

トヨタの吉田守孝専務役員は「トヨタ・セーフティ・センスはグローバルに予防安全技術の普及を図るトヨタの新しい予防安全パッケージ」とした上で、「最大の特徴は2種類の異なるセンサーを組み合わせている点。2種類のセンサーからの情報をフュージョンして処理することで認識性能の向上と信頼性確保の両立を図っている」と強調する。

2つのセンサーを採用する理由について吉田専務は「衝突回避支援技術においては事故の危険を検知する認識技術が最も重要となる。車が前方の車両や歩行者に衝突するかどうかを判断するには形状と距離を正確に把握しなければならない。現在、世の中に存在するセンサーはそれぞれに一長一短がある。例えばカメラは形状認識が得意。しかし距離認識の方はレーダーやミリ波の方が精度が高い。さらに雨となるとミリ波でないとなかなかシステムが作動しないといった傾向がある。この2つのセンサーを組み合わせることにより、お互いの良い点をいかし、お互いの欠点を補うことで、より高い性能が発揮できる」と述べた。

さらに「幅広いトヨタのラインアップに対応するため2種類のシステムを準備した」とし、具体的には「単眼カメラとレーダーを組み合わせた、主にコンパクトカー向けの『トヨタ・セーフティ・センス C』。そして単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせたミディアムクラス以上向けの『トヨタ・セーフティ・センス P』」と説明。

このうちトヨタ セーフティ センス Cは「カメラとレーザーのセンサーフュージョン技術により時速80kmまで作動させることができ、自動ブレーキにより同30kmの減速が可能になる。つまり同30kmでぶつかれば止まる。同80kmという悲惨な事故でも同50kmまで減速でき、被害軽減につながる」という。

一方、トヨタ セーフティ センス Pは「『レクサス LS』と同様に車両に加え、横断する歩行者にも対応している。歩行者の死亡事故は横断歩行中が約7割を占めており、衝突回避支援ブレーキにより、横断歩行者に対して時速30kmの減速が可能なシステムは、死亡事故低減に大きな効果が期待できる。車両の陰から出てくる横断歩行者を検知し、警報とブレーキアシストおよび自動ブレーキにより衝突を回避、または被害を軽減する」としている。

《小松哲也》

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