マツダの米国法人、北米マツダは12月4日、米国におけるタカタ製のエアバッグインフレーターの不具合によるリコール(回収・無償修理)の対象地域を、拡大すると発表した。
このリコールは、タカタ製エアバッグのインフレーターの不具合が原因。ガス発生剤の成型工程や成型後の吸湿防止措置が正しく行われず、密度が不足したガス発生剤が組み込まれた可能性がある。これにより、エアバッグ展開時にインフレーター内圧が異常上昇。インフレーター容器が破損して飛び散り、出火や乗員が負傷する恐れがある。
当初、タカタ製エアバッグの不具合は、フロリダ州など、気候が高温多湿な地域で起きやすいとされていた。しかし、これらの地域外でも、5件のエアバッグ不具合が報告されていたことが判明。米国NHTSA(運輸省道路交通安全局)は11月、タカタおよび自動車メーカー数社に対し、詳細な調査情報を要求すると同時に、リコールを全米に拡大するよう求めていた。
今回の北米マツダの対応は、NHTSAの指示を受けた形。米国のジョージア、アラバマ、ルイジアナ、ミシシッピ、テキサスなどの各州や、その周辺地域に、リコールを拡大する。
北米マツダによると、12月4日時点でのリコール対象見込み台数は、8万6773台。北米マツダは、「タカタとの間で、交換用エアバッグの供給時期について、協議中」とコメントしている。