【インディアン スカウト 発売】まるでスポーツエンジン、“高性能”たるゆえんを解く

モーターサイクル 新型車
インディアン スカウト
インディアン スカウト 全 14 枚 拡大写真

ホワイトハウスは、米インディアン・モーターサイクルの新型クルーザー『スカウト』を2015年初頭に日本に導入。先行予約受け付けを開始した。

【画像全14枚】

新生インディアン・モーターサイクルから登場したスカウトは、1920年の元祖スカウトのフォルムだけでなく、そのスポーツマインドを踏襲し、“ベストミドルクラスクルーザー”たることを目標に生まれてきた。

その開発目標達成のため、専用設計された60度Vツインエンジンは、水冷DOHC4バルブを採用している。充填効率を高め、高回転化を可能とするためのレイアウトは、クルーザーというよりもスポーツバイクのそれである。しかも、ボア99mmに対するストローク73.8mmの比が0.745というショートストロークぶりで、8100rpmで100hpを発揮し、上限回転数9000rpmまで回し切ることを可能としている。

加えて、吸排気バルブは直打式で、挟み角は小さく、ピストンヘッドの形状はフラット。1スロットルボディのφ60mmスロットルはライド・バイ・ワイヤ式で、水冷オイルクーラーやオイル噴射式ピストンクーラーまで備え、潤滑性能を高めるためセミドライサンプとするなど、高性能エンジンそのものである。

さらには、一軸一次バランサーを装備。シリンダ挟み角が90度なら一次慣性力をお互いが打ち消しあうのだが、60度だと不釣り合い力が残るので、それをバランサーで打ち消しているのだ。これによって、全域で不快な振動を発生させないばかりか、エンジンをリジットマウントし、フレームの剛性部材として利用することを可能としている。

もちろん、クルーザーにふさわしい特性にも留意され、全域で十分なトルクを発揮。特に低回転域では、60度Vツインの不等間隔のビートを奏でてくれる。

《和歌山 利宏》

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