【ホンダ PCX150 試乗】原二の俊敏さで高速も、忙しい“都会人”にうってつけ…青木タカオ

モーターサイクル 新型車
ホンダ PCX(外観はPCX、PCX150共通。ロゴなどの若干の違いはあり)
ホンダ PCX(外観はPCX、PCX150共通。ロゴなどの若干の違いはあり) 全 5 枚 拡大写真
2010年に「アイドリングストップ・システム」を搭載してデビューした初代『PCX』。原付二種クラスの人気を牽引し、いまではホンダのラインアップにすっかり定着しているが、同車には150cc版『PCX150』もあるのをご存知だろうか。125ccのPCXと車体を共通としながら、エンジンの排気量だけが大きい。登録は「軽二輪」(125ccを超え250cc以下のバイク)となり、高速道路にだって乗れるのだ。

PCX150のデビューは2012年のことだったが、2014年5月にフルモデルチェンジし、2代目へ。ヘッドライトやポジションランプ、ウインカーやテールランプ、ライセンス灯にいたるまで全灯火器にLEDを新採用し、スタイリングも一新している。

車体は125と共通で、重量増はわずか1kg。原二クラスの軽量な車体に、28cc分のパワーが上乗せされているのだが、当然運動性能も1ランク上。エンジンの力強さは、停止状態からのダッシュもそうだが、高回転域での伸びも違う。高速道路では90km/hを超えても速度をジワジワ上げるから、これだけ出てくれれば首都高や阪神高速といった都市高速を走ってもストレスはないだろう。

そしてアイドリングストップ・システムは、完成度をさらに高めている。エンジン始動時のモーター音は皆無で、アクセルを開ければ何事もなかったかのように鋭く走り出す。新型ではバッテリーの電圧を監視するシステムが追加され、電圧が一定以下になると自動的にアイドリングストップをやめるというのもいい。

250のビッグスクーターよりもはるかにスマートで、エンジンのパワーは125よりも力強い。混雑する市街地も軽快に走れるシティコミューターは、ときには高速にあがれるという裏ワザも。これは都会に住む人へオススメしたい。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
快適度:★★★
タンデム:★★★
オススメ度:★★★★★


青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のモーターサイクルカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説している。現在、多くのバイク専門誌、一般誌、WEB媒体で活動中。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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