【トヨタ ランドクルーザー70 試乗】昔ながらの何とも渋い味わいと走り…島崎七生人

試乗記 国産車
トヨタ ランドクルーザー70 バン
トヨタ ランドクルーザー70 バン 全 9 枚 拡大写真
ワゴン系の「プラド」ではなく「バン」というのが何とも渋い。初代登場から30年、日本国内では販売終了から10年振りに、期間限定(2015年6月30日生産分まで)で登場したのがこの“ランクル”だ。

レポーター自身、最後の試乗からおよそ20年ぶり。なので継続生産車ではあるが、腕時計の復刻版で再会を果たしたような気分だった。ひとつだけ、フード形状が昔のように真っ平らではなく中央がモコッと隆起した形状なのが気になった。が、それ以外は、ほぼほぼ変わらぬランクルの世界を味わわせてくれる。

インパネはカーナビが装着できる形状に改められてはいるが、幅広なフロアトンネルから懐かしい副変速機のレバーが! グレーの幾何学模様が施されたシート生地、ビニールのヘッドレスト、シンプルで広い荷室など、バンらしく潔い仕立てだ。

走りは昔ながらの味わい。今回はオンロード(天候は雨)のみの試乗だったが、乗った瞬間からスムースに扱える5速MTのシフトとクラッチのおかげで、出足から一般道の流れに乗るまで、まったくストレスなく走らせられた。搭載エンジンがV6の4リットル(1GR -FE型)で、231ps/36.7kg-mと性能も十二分のため、いかなる場面でも自在にクルマを進めることができる。振動、騒音は根源的に少ないようで、加速時などの室内への騒音の侵入もまったく気にならない。265/70 R16 H25 M+Sタイヤを履く足回りは、ラダーフレームとの組み合わせで、堅牢さが伝わる安心感の高い乗り味だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★


島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のスラントノーズ復活か? ボルシェ 911 が「フラッハバウ」導入へ
  2. 「ミニプリウスになったな」トヨタ『アクア』改良モデルの「ハンマーヘッド」採用にSNSも注目
  3. 【プジョー 3008 新型試乗】いかにもプジョーな乗り味、室内は心地よい「異次元空間」…島崎七生人
  4. ポルシェが新型車を予告、『911』シリーズの可能性も
  5. レクサス NX、電動モデルのラインナップを拡充…2026年型を米国発表
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る