【ベスパ プリマベーラ125 試乗】大人の所有欲をくすぐる美しきスクーター…青木タカオ

モーターサイクル 新型車
ベスパ プリマベーラ125
ベスパ プリマベーラ125 全 36 枚 拡大写真

シティコミューターとして、二輪のスクーターが便利なのはよくわかるが、欲しいとまで感じさせるモデルが見当たらない。欧州カーメーカーのハイエンドモデルに乗る人たちから、そういうことを耳にしたことがあるが、そんな人たちにオススメしたいのが、ベスパ『プリマベーラ125』だ。

ベスパならではの優美なイタリアンデザインエッセンスを随所に継承しただけでなく、ヘルメットインスペースをシートの下に、そして小物入れをフロントまわりに設けユーティリティも充実し、エレガントなデザインとスクーターとしての高い機能性をうまく両立した。

液晶デジタル画面を埋め込んだメーターまわりをはじめ、表皮にこだわったシート、クロームメッキのモール、LEDのポジションランプなど、エレガントなスタイルと高級感を演出したのは、たしかに見てすぐにわかる。

問題は走りの性能、車体やエンジンの信頼性も気になるところだが、搭載される4ストローク空冷単気筒SOHC3バルブエンジンは、スタートの出だしもスムーズで、アクセルを開け続ければ速度はぐんぐん伸び、後続車を引き離すから気持ちがいい。

もちろん、エンジン始動はかつてのベスパのようにキック始動でもできるが、最新型ではセルスターターも備わり、ボタン1つ押せばエンジンは元気よく目を覚ます。

ブレーキもフロントにシングルディスクが与えられ、安心してクルマの流れをリードできるし、フロントの片持ち式リンクサスペンションは、ブレーキを強くかけてもリンクの作用によって姿勢が前のめりにならず乗り心地も良好だ。

車両本体価格は42万8000円と、国産同クラスとくらべるとチョットお高め。ちなみに、34万6000円の『プリマベーラ50』という選択肢もある。

■5つ星評価
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
快適性:★★★★★
タンデム:★★★
オススメ度:★★★★

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のモーターサイクルカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説している。現在、多くのバイク専門誌、一般誌、WEB媒体で活動中。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ポルシェ、新型『911カップ』発表…520馬力にパワーアップ
  2. 「リアウィンドウがない」のが斬新と評価! ポールスター『4』がデザイン賞の最高賞に
  3. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
  4. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  5. コルベット史上最強の「ZR1X」、60年ぶりマット塗装の限定車は約3575万円から
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る