カンタス古参機、シドニーでさよなら上空飛行

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カンタス航空の旅客機(参考画像)
カンタス航空の旅客機(参考画像) 全 1 枚 拡大写真

ボーイング767、29年の役目終え

 12月27日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、カンタス航空の双発ジェット旅客機ボーイング767型機が就航してから29年、同社の同型機最後の一機が退役することになり、シドニー都心部上空をさよなら飛行したことを報道している。

 同型機は中距離路線運行を想定したセミワイドボディ設計で設計中に石油危機が起きたため、燃費が考慮され、またコックピットも完全オートパイロットが可能になっている。

 同型機は生産総数1061機、故障などによる機体損失事故がわずか6回と高い信頼性を誇っていた。また、2001年9月11日のニューヨーク、ペンタゴン同時テロではアメリカン航空、ユナイテッド航空の2機がハイジャックされ、世界貿易センターに突入したことでも知られている。

 27日の飛行はフライト・ナンバーもQF767と名付けられ、午後5時にメルボルンを離陸、シドニーに向かった。午後6時25分のシドニー空港着陸の前にシドニー都心部上空を旋回した。

 1985年の就航以来、総数41機の767型系が927,000便を超えるフライトで運んだ旅客は1億6,800万人弱、飛行距離は18億kmを超えており、月まで2,438往復した距離に相当する。

 マイク・ギャルビン機長は、「767は信頼性が高く、20年以上にわたってカンタス航空の主力機群だった。退役はさびしいことだが、はるかにハイテクで燃費のいい新しい機体を導入してきており、767型の退役の時が来た」と語っている。

 新型機導入と旧型機退役で以前には合計11機種の機体を就航させていたカンタス航空も、最近はA330系やボーイング社のより小型の機体、B737型機などが活躍、2009年度以来新型機が140機就航、旧型機は80機が退役し、7機種に減らしており、航空整備その他の設備が簡素化されている。

■ソース

Qantas’ Boeing 767 marks its final flight with Sydney CBD flyover
http://www.smh.com.au/business/aviation/qantas-boeing-767-marks-its-final-flight-with-sydney-cbd-flyover-20141227-12eepc.html

カンタス古参機、さよならシドニー上空飛行

《Nichigo Press》

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