【東京オートサロン15】1万kmでダメになる中・露でも大丈夫…テインのサスペンション

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テイン ブース(東京オートサロン15)
テイン ブース(東京オートサロン15) 全 14 枚 拡大写真

東京オートサロン2015のテインブースには、緑色のサスペンションが所狭しと並べられている。ブースのイチオシは昨年発表されたばかりの『FLEX A』『FLEX Z』とのことだ。

【画像全14枚】

FLEX Aは、ストリートユースの『STREET FLEX』より快適性を向上させた新しいシリーズだが、最大の特徴はダンパーのストローク限界まで縮むようなフルバンプ時の入力に対して、ダンパー内の別の機構が働き入力を吸収してくれるH.B.S.が採用されている点だ。一般的なダンパーはピストンロッドの上部にバンプラバーという硬質ウレタンなどの素材をかませて、フルバンプ時の衝撃を受け止めているが、オイルダンパーのような反発力を抑えることはできないため、いわゆる「底付き」をした場合、反動で姿勢が乱れたりする。H.B.S.は限界入力時に減衰力を高めてバンプストッパーの役目をする。これは、テイン 情報システム課 広報係 部門長 芦澤信一朗氏によれば「WRカーなどラリーカーなどにも採用されている機構を応用している」という。

FLEX Aは2月より順次販売が開始される予定だが、もうひとつの新製品FLEX Zは、1月から販売が開始されており、価格が安いことから「すでにバックオーダーを抱えている状態」(同 芦澤氏)だ。価格は車種にもよるが、ダンパー、スプリング、アッパーマウントなどストラットアッセンブリ一式の1台分(前後各2本)で7万9800円からとなっている。人気の秘密は、ノーマルよりもう少し乗り心地を改善したいといったライトチューニングニーズに、フルスペックの車高調サスペンションキットが選べるといったリーズナブルさにあるようだ。

芦澤氏によれば、値段が安いのは品質を落としたわけではなく、ダンパーのオイルシリンダーを圧着式にすることで製造工程を簡略化し量産をしやすくしたためだという。反面、へたった場合のオーバーホール調整が不可能になるが、これも1万2000円/本程度でダンパー部分だけの交換が可能だ。オーバーホール工賃もそれくらいかかるので、この点はあまりデメリットにはならない。また、ダンパー部分の交換時には減衰力やストロークの調整も請けてくれるそうだ。

ところで、車高調といえばテインというくらいブースには調整式のネジが切られたシェルケースのサスペンションが多数展示されていたのだが、1か所純正形状のダンパーが展示してあった。これについて聞いてみると、テインが中国に開設した工場で生産している製品で、主に中国国内向けとロシアに輸出しているものだそうだ。

中国やロシアでは、平均的な使用でもだいたい1万キロでショックアブソーバーがダメになるという。これは、品質や精度の問題ではなく、路面の状態が日本や他の国の比ではないかららしい。そのため、同社の中国工場では、耐久性に優れた交換用部品を製造している。中国工場とはいえ、耐久性や性能はテインクオリティで値段が安くできることから、日本での販売もありかもしれない。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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